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ダブリン大学トリニティカレッジ/Trinity College Dublin, University of Dublin 留学体験談 現地レポート

Trinity College Dublin, University of Dublin

アイルランドの最高学府でヨーロッパで最も歴史のある大学の一つである、トリニディカレッジに2015年JSAF Prestige Study Abroad Program 秋派遣生として2名が派遣されています。現地からの最新留学レポートをお届けします! 

 

トリニティ

 

2017年秋派遣留学レポート 

大阪市立大学 経済学部 4年

 


○留学を振り返って

留学の目的は何でしたか。

(i)海外での生活を経験すること。

(ii)日本では知りえないような意見や価値観に触れたり、学術的な議論を行ったりして自身の視野を広げること。

(iii)卒業論文の内容に生かすために、ユーロ圏の大学において共通通貨やユーロ圏経済およびユーロシステムについて学び、現地の学生や教授・研究者の意見や考え方に触れる。

 

上記の目的は達成されましたか。

(i)については実際に海外での一人暮らしを経験したことで、海外に住むということがどのようなことか実感できたため達成できた。

(ii)に関しては、積極的に行動できなかったためあまり交友関係を広げることができず、当初目指していたほど多くの価値観に触れることはできなかった。また学術的な議論に関しても、チュートリアルがそうした場になると考えていたが、実際は講義と変わらずといった形であったためあまり議論を行う機会はなかった。ただ、ヨーロッパで経済学の講義を受講したことで、世界経済における日本の立ち位置の推移を日本国外の視点からみることができた。

(iii)については、国際経済やヨーロッパ経済といった授業を履修していたが、カリキュラム上為替レートやユーロ経済については1月からの学期で扱うことになっており、1学期間の留学生である自分は講義を通してそれらの分野を学ぶことができなかった。ただ、ヨーロッパ経済のチュートリアルではEU圏の様々な国から来ている学生の意見を聞くことができたため、その点は有意義であった。また、EUの歴史的背景やEUシステムの政治的側面などユーロシステムの理解を深める要素について学ぶこともできた。

 

○今学期履修した全ての科目について、振り返ってお書きください。

【科目1】Economy of Ireland

授業形式:レクチャー・チュートリアル

クラスの規模:レクチャー300名程、チュートリアル40名ほど

評価のつけ方:中間テスト+グループプロジェクト

授業を通して学んだこと:

16世紀以降のアイルランドの経済史を学ぶ。独立以前、独立から1990年代まで、1990年代から現在までの3つのセクションに区切られており、それぞれの時代においてアイルランドが直面していた歴史的背景やそこから生じた当時の経済的状況について学ぶ。特に歴史的な性質上イギリスとのかかわりが非常に強く、ほとんどの経済史上のイベントにおいてイギリスがかかわっており、両国の経済的な結びつきについて理解を深めることができた。

全体を振り返って苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など:

2年生の基本的なコースということもあってか受講者数が非常に多く、そのためチュートリアルの人数も多かった。アイルランドの経済については近年の欧州債務危機に関する出来事について少し知っていた程度であったので、歴史的に長いスパンでアイルランドの経済を知ることができたのは新鮮であり、アイルランドに来なければ学ぶことはなかったと思う。

 

【科目2】Money and Banking

授業形式:レクチャー・チュートリアル

クラスの規模:レクチャー50名ほど、チュートリアル23名ほど

評価のつけ方:中間エッセイ、グループプレゼンテーション

授業を通して学んだこと:

貨幣の働きやその仕組み、インフレーションや金利といった金融分野の基本的な部分を学びつつ、中央銀行の金融政策の仕組みやその背景をヨーロッパの欧州中央銀行やアメリカの連符準備銀行の例をもとに学ぶ。

全体を振り返って苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など:

高度な数式などが頻繁に出てくるためやはり金融の分野を完全に理解するのは難しかった。ただ、数式が理解できなくてもその意味を講義内で講師が説明するため、ある程度の理解はできる。また、講師が早口でかつ少しこもった感じの喋る方をする人だったため、少々聞き取りにも苦労はしていた。

 

【科目3】European Economy

授業形式:レクチャー・チュートリアル

クラスの規模:レクチャー100名ほど、チュートリアル15名ほど

評価のつけ方:中間テスト、期末エッセイ

授業を通して学んだこと:

EUの歴史的背景、ヨーロッパ統合による効果、EUが抱える政治経済的問題などを学ぶ。意思決定のプロセスや共通農業政策など経済的側面よりも政治学的側面からのアプローチが中心であった。

全体を振り返って苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など:

EUの歴史的背景や意思決定プロセスの背景にある政治的要素などを学ぶことができた。こうした政治的分野は、ユーロシステムの運営やユーロ圏の改革といった面で大きく関連してくるため、ユーロ圏を考察することに大きく役立つと思う。またこの科目のチュートリアルでは、EU圏からの留学生がアメリカ人留学生の数を上回っており、自分が割り当てられたチュートリアルは人数も少なかった。加えて、教授が各学生に意見を聞いていくスタイルであったたため、議論に近いことが行われており、自分自身の意見を発信することもできた。さらにEU圏の学生がEUに対して思うことや考えることといったEU市民の生の声も聴くことができ非常に有意義であった。

 

【科目4】International Economics

授業形式:レクチャー・チュートリアル

クラスの規模:レクチャー60名ほど、チュートリアル40名ほど

評価のつけ方:エッセイ2つ

授業を通して学んだこと:

リカーディアンモデルやヘクシャー=オリーンモデルといった国際貿易の古典理論、貿易が経済に与える影響、自由貿易の議論、世界貿易のトレンドなど国際経済学における貿易理論の全体像を、具体的事例を取り扱った先行研究とともに学ぶ。

全体を振り返って苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など:

グラフの説明などはなじみのない英語が出てくることが多かったので少し理解しにくかったが、もともと日本で学んでいる分野であるためある程度の基礎知識によってカバーはできていた。最も興味のある、国際金融や為替レートの分野が後期で扱われることになっておりそれらについて学ぶことができなかったのは非常に残念である。

 


 ○ 履修した授業の課題の中で、特にがんばったもの、自信作について教えて下さい。

エッセイ・ペーパー

科目名:Money and Banking

題材:利子率の期間構造

内容:一般的に債券の償還期間が長くなればなるほどその債券の利子率は上昇するという利子率と償還期限の関係がなぜ成り立つのかを説明した3つの有力な仮説(期待仮説、流動性プレミアム仮説、市場分断仮説)のうち最も現実的であるかを述べる。

大変だったこと、やり遂げての感想:

題材自体が金融経済学の核となる分野の一つであり、丸々1章かけて説明するような教科書もあるような分野であるため先行研究の調査も非常に多岐にわたっていた。また金融経済という性質上高度な数式や統計的手法によるデータ解析のもと結論を導き出す先行研究が多かったため、導入と結論をチェックするだけであったも参考文献のリサーチはかなりタフなものであった

 

○学部授業を総括して、日本の授業と違う点、留学先国の授業の特色、自分が感じたことなどを自由にお書き下さい。

スライドを中心に話が進んでいくこと以外は日本の大学の講義とほとんど変わらない気がした。たしかにレクチャーやチュートリアルの中で時々学生が質問をすることもあるがまれであり、日本と同じように淡々と授業が進んでいく。講義の内容は基本指定されている教科書や論文の該当箇所の内容に沿って進んでいくため、事前に読んでいればついていきやすい。全部読み切るのではなくアブストラクトや導入部分、結論部分をしっかり読んで概要がつかめていれば問題ないと思う。

 

○語学力についてお書きください。

留学開始当初と比べ外国語力はどのくらいついたと感じますか。

日本人もほとんど見かけず日ごろから英語だけの環境であったため、リスニング力はあがったと思う。特にイギリス英語やアイルランド英語は以前よりも聞き取れるようになった。しかし、アメリカ人の英語はいまだに聞き取れない。また、講義の最中に学生がする質問も聞き取れないことが多い。ライティングに関しても、数本のエッセイを書いたり一度だけではあるが論述式の試験を経験したりしているので、少しはライティングスキルも上がったと思う。試験で答案を書く際に単語が次々と出てきたときは自分でも驚いた。スピーキングはあまり変化していないように思う。交友関係が狭くかつあまり社交的でなかったため日常的に会話をする機会が少なく、またチュートリアルなどで議論をすることもなかった。リーディングは語彙が多少増えたぐらいで、読むスピードなどはあまり当初とあまり変わらない。ただ、論文において導入部分と結論部分を流し読みしながら重要と思われる場所を見つける感覚が少しついた。特に集中して英語を学んでいたわけではないため短期の滞在としては妥当な変化ではないかと思う。

語学力上達のために、工夫したこと、努力したことを教えてください。

英単語を調べるときに英英辞書を使っていたり、単語帳を現地で作り始めたりしたことは役立ったかもしれない。また、エッセイを書くときに英語類語はかなり重宝した。繰り返し同じ単語を使うことを避けるために類語辞典で類語をしらべ、同じ意味の単語をつかうことで単語の重複をさけていた。特に文の構造を変えて同じ意味を表現することが難しい場合などで非常に役立った。英英辞書、英語類語辞典ともに電子辞書に入っているオックスフォード辞典を使っていた。細かなニュアンスなどをとらえることができたりするため日本の辞書よりも英語圏の辞書を利用したほうがより役に立つと思う。

 


○学生生活についてお書きください。

(1)1週間のおおまかなスケジュールを教えて下さい。

月曜日09:00-10:00 チュートリアルEconomy of Ireland(2週に1回),17:00-18:00 チュートリアルMoney and Banking

火曜日16:00-17:00 レクチャー Economy of Ireland,17:00-18:00 レクチャー European Economy

水曜日11:00-12:00 レクチャー Economy of Ireland,17:00-18:00 レクチャー European Economy

木曜日10:00-11:00 チュートリアル International Economy(2週に1回), 12:00-13:00,14:00-15:00レクチャー International economy,16:00-17:00 チュートリアル European Economy(2週に1回)

金曜日 9:00-10:00, 11:00-12:00 レクチャー Money and Banking

 

(2)友達、クラスメイトとの交友関係、付き合い方を教えて下さい。変化はありましたか。

フラットメイトとはキッチンで話す程度。あとはオランダ人のフラットメイトと何度か一緒に外出したりクラブに連れて行ってもらったりした。ソサエティー(日本の大学でいうサークル)には登録はしていたがほとんど参加しなかった。

 

(3)留学生活の中で、最も良い思い出、大変だった思い出をそれぞれ教えて下さい。

最も良い思い出は、ヨーロッパへ旅行したこと。アムステルダム、ブリュッセル、ロンドンを4日で回った。アムステルダムでは2年前に日本の在籍大学のプログラムで参加したイギリスでの語学研修で知り合ったイギリス人の友達に再開でき、イギリス英語を堪能できた。ブリュッセルではEU本部の外観を見たり、EU議会の内部を見学したりした。ロンドンではイギリス英語に囲まれ非常に充実感を感じた。11月中旬のリーディングウィーク明けからの時期が大変であった。期末エッセイを4本ほど取り組みつつ、在籍大学の卒業論文にも取り組んでいた。また、到着後の数週間はアイリッシュ英語よりもアメリカ人の英語に慣れていくことに苦労した。

 

(4)一番の息抜きの方法は何ですか。

Netflixでイギリスの番組を見ること。旅行の計画を立てること。

 

(5)日本から持っていったノートパソコンの使用頻度や必要性、またどのようなことに使っていたか(授業の課題、リサーチ、音楽、スカイプ等々)について教えて下さい。

ノートパソコンは必須。可能であれば軽くてバッテリーの持ちがいいものを持って行ったほうが良い。自分のものは重量がありものだったため毎日持ち歩くのがしんどかった。リーディングで指定されている論文や本のコピーがポータルサイトにアップされているのでそれを読むために使ったり、エッセイを書いたり、あとはNetflixを見たりということに使っていた。

 

(6)大学のサポートセンター(ライティングセンター、チューターなど)は利用しましたか。利用した場合、勉強を進める上で役に立ちましたか。

利用していない。

 

(7)日本の家族、友達とはどのくらいの頻度で、どのように連絡をとっていましたか。

あまり連絡をとっていない。

 

(8)JSAF留学プログラム費以外でかかった費用の目安をそれぞれ教えてください。

①旅行に関する費用

国際航空券代(往復):27万円

  1. 現地での旅行費用:800ユーロ(オランダ・ベルギー・イギリス)

  2. 個人的な諸費用(こづかい、買物代など)合計:月50ユーロほど(外食や日用品以外の買い物はほとんどしていない)

  3. 携帯電話料金:月20ユーロ(アイルランドのSIM)

  4. ミールプラン以外の食事代:月400ユーロ前後(ミールプランがないため自炊)

  5. 教材費:10ユーロ以下(コピー代のみ。あとはオンライン)

  6. ヘルスセンター使用料:なし

  7. その他かかったもの(具体的に):調理器具や寝具130ユーロ、ダブリンの交通費80ユーロ(空港からキャンパスまでの

 


○ 留学全体を総括してお書き下さい

(1)留学を通して身に付いた、成長したと感じる点はどんなところですか。

生活力が上がった。一人で生活をするという経験がなかったため、現地へ来てから身の回りのことをすべて自分でするようになり、徐々に効率よく家事をこなせるようになっていった。特に自炊能力は格段に向上した。

 

(2)留学先の国、大学について、出発前と考え方やイメージが変わった点はありますか。

出発前は緑が多い国というイメージくらいしかなかった。現地で生活していくうちにアイルランド人の優しさや気さくさを少しずつ実感するようになった。また、意外と移民も多くスーパーなどで従業員どうしが英語ではない言語で会話しているという光景をよく目にしたりしていた。

 

(3)これからの目標、進路についてはどのように考えていますか。

4月から海外とかかわりの多い業種で働き始めるため、そこで留学の経験を生かしていきたい。

 

(4)同じ大学へ留学する後輩へのメッセージ、知っておいたほうが良いことを教えて下さい。

留学生は世界各国様々な国から来ているが、英語圏ということもあってかトリニテカレッジの留学生はアメリカ人が多い。特に正規の講義が始まる前に受講したセメスタースタートアッププログラムでは120人程度いたが、おそらく9割以上がアメリカから来ていた。ただ、いったん学期が始まると、ヨーロッパからの学生も講義に混じるので、依然とアメリカ人の割合は高いものの講義によってはかなり多国籍になる。チュートリアルはオックスフォード・ケンブリッジのものとは大きく異なり、少人数ではなく1クラス20人以上おりかつ中身も普段の講義とほとんど変わらないため少人数で議論を行うもというよりは、講義を補完するものという性質が強い。ただ、人文系のチュートリアルでは少人数で構成されており毎回プレゼンがあったりするそうなので学部によって実情は異なるのかもしれない。少なくとも自分が受講した講義のチュートリアルはどれも基本20人以上いた。

よくアクセントを気にする人がいるが、講義をする教授たちの英語は多少アクセントのきつい人もいるものの基本的には聞き取りやすいと思う。アイルランド人はすごく早口でかつこもった感じの喋り方をする人が多いので、わからなければ聞き直したほうがいい。

 

 

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