JSAF派遣生留学体験談JSAF EXPERIENCE

学習院大学文学部英語英米文化学科3年

  • 留学先 :ノースアラバマ大学
  • 留学時期:2022年秋派遣
  • 留学期間:2022年9月~2023年6月

大学のある街について

どんなところですか:ハンツビルという栄えた都市から車で一時間半くらいの場所です。とても静かで、自然豊かな町です。車がないと少し生活しにくいです。比較的温暖な気候で過ごしやすいです。町の人々もやさしい人が多くて、知らない人でも笑顔で挨拶してくれます。

ダウンタウンまでのアクセス:徒歩約15分

お薦めスポット:NOALAというキャンパスから離れた寮があるのですが、その向かいに地元の人が作ったハンドメイド雑貨のお店があります。お手頃な価格ですが、個性的でかわいいデザインが多いです。

大学キャンパスの設備、雰囲気

アメリカ国外からの留学生が非常に多い大学で、人種や宗教、文化において多様性に富んだ大学です。アメリカにしては規模の小さい大学のようで、アットホームな雰囲気でした。大学のイメージカラーが紫色と金色なで、壁紙の色や、ドアの色がそれらの色で統一されていて可愛いです。教室は新しいものから歴史ある古いものまであり、新古混合しているのに1つのキャンパスに調和されているのがすごく素敵です。緑が多いのも特徴で、春から夏にかけて丁寧に管理され美しい芝生と生い茂る木々がリラックス効果を与えてくれます。

キャンパス内外の治安はいかがですか

キャンパス内外関係なくとても治安がいいです。

学生生活について

1週間のおおまかなスケジュールを教えて下さい。

平日は1日平均2クラスに参加し、週末は課題をするか、出かけていました。日本にいた時と過ごし方はほとんど変わりません。

友達、クラスメイトとの交友関係、付き合い方を教えて下さい。変化はありましたか。

おとなしかった友人が実はおしゃべりだったり、悩みを私に打ち明けてくれたりなど、私に心を開き始めてくれている子が増えた気がします。会話の内容も今までは他の子の話やその日あったことを軽く話すだけでしたが、最近は自分自身について話すことが多くなったと思います。

留学生活の中で、最も良い思い出、大変だった思い出をそれぞれ教えて下さい。

最もいい思い出は、夜通し友人とおしゃべりしたことです。その日をきっかけに、より仲良くなれたと思います。相手のこと、国のこと、将来のこと、今までの生い立ちなど世界各国の留学生が集まったからこそできる楽しい話ができて本当に良かったです。

大変だったのは、授業です。Black Studies という授業を履修していて、アメリカ人ですら大変だというほど課題や予習量が多く、大変でした。

一番の息抜きの方法は何ですか。

友達と話すことです。

日本から持っていったノートパソコンの使用頻度や必要性、またどのようなことに使っていたか(授業の課題、リサーチ、音楽、スカイプ等々)について教えて下さい。

パソコンは課題のレポートをするときに必須でした。ほぼ毎日使っています。iPadを使うことも多かったです。

日本の家族、友達とはどのくらいの頻度で、どのように連絡をとっていましたか。

週に一回家族とはLINEのビデオ通話機能を使って話していました。友人とは1,2回しか電話していません。

大学のサポートセンター(ライティングセンター、チューターなど)は利用しましたか。 利用した場合、勉強を進める上で役に立ちましたか。

文法の誤りやアメリカの文化についてまとめたときの事実確認を見てもらうために利用しました。丁寧に教えてもらえてよかったです。

コロナ禍での留学で、苦労したこと、大変だったこと、またコロナ禍の留学だからできたことや良かったことを教えてください。コロナ禍での生活で工夫したことなどもあれば教えてください。

コロナ禍だから、という点で困ったことは留学中には全くありません。むしろ、自由すぎて忘れかけ、家族と電話した時に、コロナのことを思い出していました。留学前も、日本の大学の申請を通すのに少し書類が増えたくらいでそれほど大変には思いませんでした。

寮(ホームステイ)生活/ルームメイト(ホストファミリー)についてお書きください。

ルームメイトとの関係(どのくらい接点がありますか)

ホストファミリーとは宿泊を伴わないお出かけをたくさんしました。大体二週間に一度のペースでピクニックに行ったり、近くの川に遊びに行ったりイベントを一緒に過ごしたりしました。何かあったときにいつも力になってくれてうれしかったです。下宿先は寮で、私のルームメイトはスロバキア人の女の子です。前学期にとても仲良くなり、後期はルームチェンジをして一緒になりました。卒業後のこと、自分の国のこと、自分のこと、家族のことなど色々な話をして英語力だけでなく人として成長できる考え方や物事に対する新たな視点をたくさん与えてもらいました。来年は彼女が日本に来るようなので、楽しみですし、いろんな面で価値観が似ているのできっと一生の友人でいられる気がします。

食事(カフェテリア、自炊の方法やバランスなど)

基本的にカフェテリアに行って食べるか持ち帰ってくるかのどちらかです。長期休暇の時は自炊をしましたが、授業が始まると忙しくてそれどころではありませんでした。カフェテリアのメニューのレパートリーは少なく、同じご飯を食べることも多かったです。日本から袋麺や味を変えられるふりかけ、調味料の持参をお勧めします。

休み中の過ごし方について教えてください。

ジムに行く、課題をする、ホストファミリーや友人と車を使って少し遠い場所にお出かけする、買い物する。

長期の休暇では毎回計画を練って、旅行をしていました。

おすすめのイベントやクラブ活動があれば教えてください。

Passport to the Worldというイベントがあって、世界各国の留学生が自国の文化を紹介するイベントで、いろんな国の料理やお菓子を食べたり、文化について理解を深めたりします。本当に多様な文化があって面白いです。

学部授業①

  • コース番号 :COM 205-01
  • 授業タイトル:Communication in a Global Age
  • 単位数   :3

授業形式(レクチャー・セミナー・ラボなど)

レクチャー

評価のつけ方(テストの種類、回数、評価の割合など)とそれぞれの結果(点数、グレードなど)

100点満点の小テスト: 4つ

25点満点のディスカッションボード: 4つ

50点満点の論文: 2つ

5点満点のクイズ: 3つ

出席確認

授業を通して学んだこと(授業内容)

コミュニケーションの基礎の授業で、アメリカのメディアを世界的な視野におき、マスコミュニケーションに及ぼす人的および技術的な影響を検討します。メディア媒体を通した人間のコミュニケーションの重要性と、マスメディアを通じて伝えられるマスコミュニケーションのメッセージ決定力について学ぶことができます。メディアと民主主義の関係や倫理的な意思決定、オーディエンスの多様性、コミュニケーションの世界的な影響を重視しています。

全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など

コミュニケーションの側面から国境関係なく国際的な交流をより正確に、また効果的に行う上で何を心がけることが大切なのかを考えさせられる授業でした。メディアの役割について深く知ることができたからこそ、それらが与える影響を含めて考えられるようになったのは大きな進歩だと思います。

学部授業②

  • コース番号 :FL 101H-01
  • 授業タイトル:Intro to Global Studies-Hornors
  • 単位数   :3

授業形式(レクチャー・セミナー・ラボなど)

レクチャー

評価のつけ方(テストの種類、回数、評価の割合など)とそれぞれの結果(点数、グレードなど)

100点満点のディスカッションポスト: 4つ

グローバリゼーションに関する映画のレビュー(100点満点): 4つ

100点満点の小テスト: 4つ

100点満点の期末テスト

100点満点のリサーチペーパー

出席確認

授業を通して学んだこと(授業内容)

国際問題やアイデンティティを様々な視点から検討・分析します。講義や教室内でのディスカッション、読書や映画を通して文化的・国民的アイデンティティの分配の変化、技術発展によるエンパワーメント、グローバル統合と文化の均質化に伴う異文化間の葛藤などをトピックとして取り上げ、考察します。このコースでは、グローバル化した世界の中で物語を分析する能力を養うことが目標です。

全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など

教室内で行われる即興ディスカッションが楽しかったです。ネイティブの学生の英語がとても早くて聞き取るのに精いっぱいでしたが、みんな本当にやさしくて、たとえ私の英語が拙く遅かったとしても、最後まで耳を傾けてくれて、言葉が出ないときは、こう言いたいのかな?という感じで代弁してくれました。自分の意見をきちんと持つことができる人は参加するとすごく楽しいと思います。

学部授業③

  • コース番号 :PY 201-06
  • 授業タイトル:General Psychology
  • 単位数   :3

授業形式(レクチャー・セミナー・ラボなど)

レクチャー

評価のつけ方(テストの種類、回数、評価の割合など)とそれぞれの結果(点数、グレードなど)

10点満点の章ごとのクイズ: 10個

100点満点の複数章をまとめたテスト:3つ

ジャーナル

授業を通して学んだこと(授業内容)

心理学の主要ななお異様である学習、感覚や知覚過程、動機付けや行動の生理学的基盤、社会的行動、異常行動心理学の方法について入門的に学ぶことができます。

全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など

日本の大学で幼児に対する第二言語習得について学んでいて、教育において心理学を有効活用したらより効率的に学習を進められることを知り、目からうろこの授業でした。

学部授業④

  • コース番号 :SO 221-02
  • 授業タイトル:Introductory Sociology
  • 単位数   :3

授業形式(レクチャー・セミナー・ラボなど)

レクチャー

評価のつけ方(テストの種類、回数、評価の割合など)とそれぞれの結果(点数、グレードなど)

10点満点のレポート:3つ

100点満点のテスト:3つ

授業を通して学んだこと(授業内容)

社会的な力がどのように私たちの行動を形成し、私たちが住む社会にどのような影響をもたらすかを検討します。文化、社会化、犯罪と社会的逸脱、社会的不平等、家族や宗教、政府、教育などの社会の主要な制度の分析を通じて社会学の視点を適用することを学びます。

全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など

今まで当たり前のように考えた物事に、新しい考え方をもたらし、私の思考力に幅を広げてくれました。今まで思いもしなかった考え方にたくさん出会うことができます。先生が日本人ですが、きれいな英語でお話してくださいますし、質問にもすごく丁寧にお答えいただきました。とても丁寧で素敵な先生でした。

履修した授業の課題の中で、特にがんばったもの、自信作について教えて下さい。

エッセイ・ペーパー

科目名:COM 203-01

題材:Law & Ethics in News Media Paper

内容:表現や言論の自由vs言論の制限についてメディアの観点からどうするべきかを検討する。

大変だったこと、やり遂げての感想:

自分の意見に賛同するニュースを2つ、反対するニュースを2つ、そして中立な立場のニュースを1つ選び、それらに沿って論を進める必要があり、そのニュースを選び出すのが大変でした。日本の事象を出してもいいとのことでしたが、日本の物事には常に誰もが知るような前提があり、そこから説明する必要があったため、大変でした。

学部授業を総括して、日本の授業と違う点、留学先国の授業の特色、自分が感じたことなどを自由にお書き下さい。

日本と違う点は、授業中の自由度です。授業中の発言が多いことで、先生が質問を投げかける前に、生徒自ら発言することが一般的です。また、質問だけでなく意見をすることも多く、授業への集中力が高く内容もより濃いものになって楽しいです。近くに座っていた学生が先生の説明中に授業の内容について議論をしていて、先生は声を少し抑えるように注意しつつも、議論をすることは認めていました。そのような、生徒の積極性を損なわせない雰囲気がとても好きです。

語学力について

留学開始当初と比べ外国語力はどのくらいついたと感じますか?

リスニングやスピーキングの実践的な練習機会が圧倒的に増えたことで、基本的に相手の言っていることが聞き取れないということがなくなりました。スピーキングの面でも自分が思っていることを伝えることができるレベルの語彙力や文法力が身についたうえ、不満があっても多少我慢して耐えるという日本人特有の内向的な姿勢から、言いたいことは我慢せずに伝えようとするマインドに変化し、そこからさらに友人の輪が広がったようにも感じます。また、前学期では他国から来た留学生と交流を深めることが多かったのですが、今学期はアメリカ人の友人をたくさん作ることができました。第一言語を英語とする彼らと対等に友人関係になれたことが私の中で自信がつきました。また、リーディングのスキルについては、普段から目にするものがすべて英語になったため、読むスピードは速くなったかと思います。留学前は、洋画の字幕を読むのに必死で、時には読み切れないこともありましたが、今では字幕はサブで英語が聞き取れなかった時のヘルプとして利用し、映画全体を楽しむことができるようになり、少し成長が感じられるのが嬉しいです。ライティングのスキルについては、正直実感できるような進歩はあまり感じられませんが、前学期から現地の先生方にはほめていただいています。日本人特有の特徴だと伺いました。日本にいるときに、机上の勉強(リーディングとライティング)に注力する勉強をしていたことで文法の正確さや単語スペルのミスのなさで現地学生を超えている時があると言っていただきました。日本では今、スピーキングやリスニングの学習にフォーカスを当てようとしていますが、学業の中ではやはり文法や単語などの基礎中の基礎が求められているので、きちんと真面目に取り組んでいてよかったと思っています。

語学力上達のために、工夫したこと、努力したこと

リスニング

●苦労した点

ほかの地域から来た学生の訛りのある英語や年齢層の高いネイティブスピーカーの話し方に対する順応。

●工夫した点

聞き続けることです。聞き続けているとどの音にどういう癖があるのかがわかってきて聞きやすくなりました。

リーディング

●苦労した点

 読む量が物理的に多く、要点をつかむのが難しい。

●工夫した点

日本でエッセイを書くときに意識していたエッセイの構造をもとに、最初と最後の段落を意識して読みました。

ライティング

●苦労した点

表現のバラエティが少ない。

●工夫した点

教科書や本、ほかの学生のディスカッションボードによく目を通して新しい表現を探す。

スピーキング

●苦労した点

新しく学んだ単語や文法を使ってみましたが、なかなか会話の中で文脈が回ってこなくて使いこなせない。

●工夫した点

定期的に友達と最近学んだ単語や文法報告会を設けて知識を共有しました。

留学全体を総括して

留学を通して身に付いた、成長したと感じる点はどんなところですか。

さらに外向的な性格になりました。他人の気持ちを推し量りすぎて何も言えないことが多かったですが、そうしているとアメリカでは生きていけないので、自分の確固たる意見を持つようになったうえ、それを声に出して発信するようになりました。また、意思決定力が高まりました。

留学先の国、大学について、出発前と考え方やイメージが変わった点はありますか。

常に正しい文法や発音で話さないといけないと思っていましたが、国によって訛りがあったり、アメリカ人でも正しい文法で話さないことがあるので、大事なのは英語の正確性ではなく、伝えたいことを伝えようとする意志力と言語以外の表現力(表情やジェスチャーなど)だということに気づかされました。

これからの目標、進路についてはどのように考えていますか。

日本の大学を卒業後、外資系の企業に就職したいです。

同じ大学へ留学する後輩へのメッセージ、知っておいたほうが良いことを教えて下さい。

夏は、外は暑いですが室内はとても冷えています。また、冬は暖房が効きすぎているか、なぜか冷房がついたままで寒いかの二択なので、カーディガンやジャケットなど脱ぎ着できるものを持参することをおすすめします。

留学を通しての現在の想いについて、自由に書いて下さい。

留学させてもらったことに本当に感謝しています。留学のおかげで変わることができたと思えることが本当にたくさんあり、自分自身に自信もつきました。こんなに充実した一年は初めてです。

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