出発前オリエンテーションORIENTATION
2016年春派遣生
JSAFプログラムでは、参加にあたり出発前オリエンテーションの参加が義務付けられています。2016年1月9日、10日にJSAF春派遣16期生英語研修・出発前オリエンテーションを実施しました。
1月9日(土)英語研修@東京YMCA山手コミュニティセンター
*英語研修とは?
英語研修は、単に英語を学ぶ場ではなく、現地に行ったらどんな状況に身を置くのか、実際に体験してもらう場です。一日All Englishで行われ、日本語は一切禁止です。これは、現地ではごく当たり前の環境です。どんなに英語が得意であっても、英語での生活に慣れるには時間も努力も必要です。その感覚を現地に行く前に少しでも体験してもらうことで、出発までのあと2,3ヶ月も意識を高く持って渡航準備や英語学習に励んでもらう、というのがこの研修の目的の1つです。
また、授業スタイルも日本で受けているものとは、全く違います。レポート提出、中間・最終試験はもちろん、授業内でのディスカッション、グループワークなど、より積極性を求められる場面が多いのが、海外大学の特徴です。海外では、自分から積極的に質問や発言をしなければ、わからないことはわからないまま進み、すぐについていくことが非常に難しくなります。また、何もしなければ、何も学ばないまま一日が終わる、なんてこともあります。 さらに、海外では学生が教授と常にコミュニケーションを取ることが多く、例えばテストで予想以上に悪かった場合、交渉をしに行ってメイクアップ(追加課題を提出するなど救済措置をとってもらい、成績を維持すること)をすることも多くあります。
そのような今まで以上に自分から積極的に行動しなければならない状況の中でも、充実した留学生活を送れるように、この英語研修では一日かけて、授業形式や課題の取り組み方などを学びます。実際の留学生活のような”プレ留学”を派遣生に体験してもらうことがこの英語研修の狙いです。
*会場に到着すると…
“Good mornig, how are you doing? Please take a seat.”
本日の英語研修は文字通り「English ONLY」。到着した瞬間から英語漬けの一日が始まります。JSAFスタッフの英語でのあいさつにより、派遣生たちも今日の趣旨を十分理解し、英語での対応に気合いが入ります。
*Opening…
約50名の派遣生が揃うと、一日のスケジュールの確認と英語研修に臨むにあたっての心構えが伝えられました。今回は4名の講師に来て頂き、それぞれが自己紹介をしました。派遣生は午前と午後、2人の違う先生に教えてもらうことになります。そしてもちろんここまでの説明はすべて英語です。
-本日の先生たち-
Kevin Maxfield先生/ Bret Thompson先生/ Tatiana Robbins先生/ Katie Jackson先生
-AM Class-
*Expectations and Introduction…
Opening終了後、派遣生たちは各クラスに分かれて研修を受けることになります。1クラス13~16人の4クラスに分かれ、それぞれのクラスに臨みます。まずは午前のクラスの先生と一緒にIce Breakingや自己紹介を行い、クラスメートのことをお互い知ります。初めて会った人とどう英語で接して友達になるか、自分はどうやって自己紹介するか、といったことは良い留学のスタートを切るために現地で非常に大切になってくることです。派遣生たちは緊張しながらも自分の英語スキルを駆使して積極的にコミュニケーションをとっていました。
*Tips for English Study and University Life…
ネイティブの先生から海外の大学で学ぶ上で、心に留めておく必要がある決まりや慣習についてのお話がありました。ライティングセンターや図書館など、日本の大学とは違う面が海外の大学にはたくさんあります。それらを自分の学習に役立てられるよう、有効な活用方法についてアドバイスがありました。
*Listening Skills/ Note Taking…
TED TALKを聞いて、それがどういったことを言っているのか、実際の講義に見立ててListeningのコツを学びます。英語を聞きながらそのまま効果的にNote Takingできるように練習をします。聞き終わって自分でノートにまとめた後は、グループに分かれてお互いの聞き取れなかった情報を補い、グループで一つのまとめを作り上げました。さらにリスニングを通して得られた意見や問題をグループ毎に発表しました。
-PM Class-
*Lunch in English with afternonn teacher…
英語研修ではランチタイムも英語に触れる大事な機会となります。午前中からクラスを移動して、新しい午後の先生と一緒に昼食をとりながら英語で雑談をします。さらに、派遣生たちには1分間のSpontaneous Storyを話してもらいます。面白かった話、悲しい話、恥ずかしかった話、今のマイブームなど、話す内容はなんでもOK。派遣生たちは自分のできる限りのボキャブラリーと英語を使って様々なストーリーを語りました。あるクラスでは笑い声が絶えず、英語の話術でみんなの笑いを誘う派遣生も多くいました。
*Writing Skills…
英語でレポートを書く際、書き方のルールを知っておくことが必要不可欠となります。英語のエッセイの場合、⾃分の主張(結論)を述べ、その後なぜそう思うのか根拠・理由について説明します。そして、最後にもう⼀度⾔い⽅(⾔葉)を変えて、⾃分の意⾒を伝えます。言葉にするといたってシンプルな構成ですが、書き慣れていないと意外と難しいものです。現地の学生がルールとして当然知っているような書き方のスタイルも、日本の大学で学んでいる派遣生たちは中々知る術がありません。この機会にまずはライティングの構成の仕方を覚えましょう。
*Oral Presentations…
ここからの授業は事前の予習が生かされます。まずはじめはプレゼンテーションです。事前に与えられたトピックについて、⼀⼈ずつ3分間ほどのスピーチを披露しました。トピックの内容は多岐に渡り、派遣生は自分の主張をサポートするために予めリサーチした理由を示し、論理的にスピーチを組み立てていました。実際に留学した際、少なくとも一回は授業の課題でスピーチをする機会があるかもしれません。その時に必要となる英語の能力だけでなく、スピーチの構成、話し方、立ち姿まで一人ひとり指導を受けていました。ある学生は、メモも何も見ずに、3分間、論理的な構成で話し続けており、この英語研修に対するやる気と向上心が見受けられました。
*Class Discussions/Investigations…
英語研修最後のクラスとなるディスカッション。事前に渡されていた数ページにも及ぶリーディング課題をもとに、アカデミックな内容についてディスカッションをしました。海外の大学では授業中のディスカッションが求められるケースが多くあり、積極的に発言していくことが必要となります。例え英語能力が十分でないとしても何か自分の意見を発言することで評価が得られることもあります。グループワークに積極的に参加する姿勢も大切になっていきます。派遣生たちは予習で調べたアカデミックな単語を使いながら、個人やグループで意見をまとめ、反対立場に意見をぶつけていました。”I agree, but…” と相手の意見を尊重しながらも自分の意見を主張する方法を学びながら、議論を交わしていました。
*Ending…
最後は再び大教室に集まり、一日のフィードバックを行います。ほとんどの学生が疲れた表情を見せていましたが、一日お疲れ様でした!最初は緊張からか静かな雰囲気で始まっていましたが、徐々に慣れていって、自分から発言する光景も見受けられました。出発まであと約2か月、今回の”プレ留学”の経験を生かしてさらなる英語力の向上に努めていって欲しいと思います。実際に現地の大学に行った際には、今回学んだことを思い出して、授業に励み、充実した留学生活を送りましょう!