JSAF派遣生留学体験談JSAF EXPERIENCE

東京女子大学現代教養学部人文学科 小山 万貴さん

  • 留学先 :オークランド大学(ニュージーランド)
  • 留学時期:2015年春

大学について:オークランド大学(ニュージーランド)

1883年に設立されたオークランド大学は、ニュージーランド国内で最も規模の大きな大学です。幅広いコースは国内外からの学生を集め、30ヵ国170大学との交換留学制度を設けており、国際性豊かで留学生の受け入れに積極的な大学と言えます。学術研究分野においてもその名声は明らかで、ニュージーランドの大学としては唯一、タイム誌の「世界のトップ200大学」にランクインしています。キャンパスはオークランド中心部に位置するメインキャンパスに加え、専門分野に特化した4つのキャンパスを有しています。

JSAF留学STORYでは派遣した学生の留学を紹介し、これから留学する方へ留学へのイメージをより具体的にし、留学するのに必要なことをその後紹介していきます。
シリーズ第四回である今回紹介する学生は2015年春派遣生としてオークランド大学に留学した小山万貴さんです。小山さんは現在オークランド大学に2度目の留学中です。再度留学をしようと思ったきっかけやオークランド大学の魅力についてお話しをしてくれました。それでは、小山さんの留学を見ていきましょう。

1. JSAFを通してオークランド大学に留学をしようと思ったきっかけを教えてください。

中学の修学旅行と高校の交換留学で、オークランドの学校に通いました。そこで築いた友達やホストファミリーとの絆をきっかけに、大学に入学したら1年間オークランド大学に留学したいとずっと思っていました。ただ、私の大学ではオークランドの大学への認定校留学制度がなく、入学当初はあまり留学に関する情報があまりなかったので、夢を諦めるしかないのかと漠然と考えていました。しかし数か月後、大学の掲示板でJSAF留学説明会が大学で開催されるということを知り、足を運んでみました。JSAFのことはそれまで全く知らなかったのですが、留学に関する一連のことを全面的にバックアップし、かつ自分が行きたいと強く願 っていたオークランド大学との提携を結んでいるということを知り、JSAFを利用してオークランド大学に留学することを決意しました。

2. オークランド大学の印象はどうでしたか?

大学入学前に高校卒業旅行と称しオークランドに滞在した際、現地の友人がオークランド大学のクラブに誘ってくれて訪れた場所に、「ようやく来れた」というのが一番最初に感じたことでした。オークランドはニュージーランドの中で一番大きな都市です。オークランド大学は、都市の中心街に隣接しているので、生活する上で不自由なく過ごせることに驚きました。しかし、都市でありながらも大学の隣には大きな公園があり、少し息抜きしたいときに自然のある場所にすぐに行けるのは魅力的でした。また、ニュージーランドの大学は、セメスター中はほぼ祝日がなく、年度末のセメスターが終わってから3カ月以上の長い休みがあるせいか、大学の授業期間は図書館やstudy roomで勉強している人が多く、真面目な学生が多いという印象を受けました。新しい校舎や寮を建設していたり、大学内の小さな設備も定期的に改修されているので、大学側も生徒にとって勉強しやすい環境を提供していると思いました。

3. オークランド大学の学部授業は日本の授業形式とどのような違いがありましたか?

オークランド大学の授業は、講義形式が週2時間、チュートリアルが週1時間、計3時間×12週間で構成されています。ですから、取れる科目も1セメスターにつき4科目(最大で5 科目)なので、自分が受講している授業について幅広く、また深く学べ、かつチュートリアルでその1週間に学んだことの復習ができたので、効率良く学ぶことができました。

4. 現地での生活を通して学んだことは何ですか?

留学するまで親元を離れて生活したことがなかったので、入寮したときは何もかも自分で全てをこなすのは時間も労力もかかるということを痛感したのと同時に、自分の未熟さに気付きました。また、1人で生活するとさみしくなることもよくあったので、友達の大切さ、また小さなことでも人に助けてもらった後に感謝の気持ちを伝えることの大切さに気付かされました。

5. オークランド大学で語学力上達のために工夫したことを教えてください。

留学してすぐは、予習のリーディングが大変で、それに重点を置かざるを得ませんでした。そのおかげで、単語力や速読力は上がりましたが、人との交流を絶っていたので、スピーキングはむしろ下がってしまいました。孤独感や焦燥感から、自信も無くしかけていたのですが、せっかく英語しか話せない環境に身を置いているのに、それを利用しないのはもったいないと思い、大学主催の英会話トレーニングに参加し始めたり、そこで出会った友達をきっかけに大学のクラブに参加したりしたので、スピーキング力が上がりました。

6. オークランド大学での交友関係について教えてください。( 現地の学生や International, 日本人との付き合い方 など)

上記の、英会話トレーニングをきっかけに交友関係は格段に広がりました。留学当初は日本人との付き合いを避けていましたが、その英会話トレーニングで出会った日本人の交換留学生と仲良くなり、それがきっかけでその友達のまた友達…のように芋づる式に友達の輪が増えて、最終的に毎週金曜日は大勢の友達と夕食を食べに行きました。

7. またオークランド大学に戻って勉強しようと思ったきっかけを教え てください。

1回目の留学中に、就職活動をするか、あるいは学業を続けるか迷っていました。色々と考えていた時、ふと大学のホームページで一定以上のIELTSのスコアを条件に給付型奨学金で留学できる制度ができたことを知り、それにとても心が引かれました。オークランド大学での社会学のエスニシティに関する授業が楽しく、引き続きその分野について学びたいという意欲があったことと、英語力測定のために留学中もIELTSを受け、すでに奨学金での留学に必要なスコアを保持していたこともあり、再留学しようと決めました。

8. これからニュージーランドへ留学する後輩へのメッセージはありますか?

今、ニュージーランドは政府をあげて留学生の数を増やそうとしており、ニュージーランドの学校へ留学する際の奨学金などの制度も以前より増えてきました。そのため、ニュージーランドへの留学生受け入れ体制はとても寛容的です。日本と比較すると、全体の時間がゆっくりと流れていて、カフェでコーヒーをゆっくり飲みながら友達と談笑したり、あるいは外で日を浴びながら予習のリーディングをしたりと、スローライフも楽しめます。また多民族国家なので、様々なエスニックフードも楽しむことができます。

9. JSAF サポートについて感想を教えてください。

1回目の留学でJASFを利用し、2回目の留学では、自分の大学の留学制度との関係でJSAFを利用せずに留学をしました。その両方経験して言えるのは、やはりJSAFを通して留学した方が、安心感があるということです。なぜなら、2回目の留学が正式に決まったのは、オークランド大学の新学期が始まる3ヶ月前を切った後で、そこから目まぐるしく、ビザの手配、住居の確保、航空券の手配を全て自分でしなければならなかったからです。出国前に、テスト前にこれらをやるのは時間と労力と精神力すべてで大きく負担となって自分の身に降りかかってきます。逆に、1回目の留学が決まったときは、自分の希望に合わせ、かつ時間に余裕を持ってサポートしていただいたので、何一つ心配することなく日本を出国することができました。それだけでなく、留学中も毎月、留学中に注意すべきことやほかの派遣生が頑張っている様子を紹介するメールマガジンが届き、それで自分も定期的に気持ちを引き締められました。 帰国後も、進路のサポートを何度もしていただき、とても感謝しております。これから留学をされる方には、JSAFを利用することを強くお勧めします。

10. 1回目の留学と2回目の留学の大きな違いを教えてください。

両親のサポートのおかげで再びオークランド大学に留学が可能になったので、その分より一層学業に対する意識が強くなりました。1度目では、留学は学業面、生活面すべてから新しいものを吸収したかったので、色んな物に挑戦していきましたが、2回目の留学の目的はニュージーランドの政治、経済、歴史について勉強したいので、良い成績を残そうと勉強により軸を置いています。どの科目でも好成績を取ることができ、卒業を延長してまでも再留学した成果を挙げられて嬉しかったです。

11. 留学を通して自分が一番成長したと感じること。

留学を通して「大切なものとは何か」ということについて考えさせられました。そして、私の答えは「自分が自分でいられること」「幸せでいられること」です。留学をする前の私は、自信がなく、いつも何かに不安を抱え、その不安を友人に話したり、アドバイスを聞いたりすることで、その不安を解消していました。ただ、それは他人から影響を受けたものでしかありません。もし、そのアドバイスを聞いて物事がうまくいかなかったとき、簡単にその相談相手のせいにすることだってできます。しかし、逆に言えば、自分が自分でいられなかったことが根本の問題だったということに気がつきました。もし自分の意思で失敗したら、最初は悔しいですが、次のステップに向け てより努力しようと意欲が湧くものです。そして、その方が物事もよりよく進むということに気がつきました。周りに流されずに、自分のやりたいことを貫き通す大切さを学んだことが一番成長したと思うことです。