JSAF派遣生留学体験談JSAF EXPERIENCE

東京外国語大学 北山 由紀乃さん

  • 留学先 :オレゴン大学(アメリカ/オレゴン州)
  • 留学時期:2017年春

大学について:オレゴン大学(アメリカ/オレゴン州)

オレゴン大学は、7つのカレッジ(人文科学、建築学、経営学、教育学、ジャーナリズム/コミュニケーション、法律学、音楽/ダンス)で構成され、70以上の分野で学士と修士/博士課程を学ぶことができます。とりわけ、建築学、生物化学、経営学、化学、経済学、体育運動学、国際学、ジャーナリズム、言語学、心理学、国際経済などの分野で特に優れています。295エーカーの広大なキャンパスは、人口146,000人の住むユージーンに位置しています。とても、安全で、美しいキャンパスです。緑豊かな広大なキャンパスには、60以上の建物が立ち並んでいます。オレゴン大学では、オレゴン州の学生(77%)を中心に、50州と52カ国から学生が集まっており、民族的多様性を持っています。この地域の気候も温暖で、オレゴンの大自然に囲まれた穏やかな大学生活を満喫することができます。運動も盛んで、ナイキを生んだ陸上競技(オレゴン大学陸上部コーチのボワーマン氏が革命的な陸上用シューズを開発しました。)、有名なプロ選手を数多く生んでいるアメリカンフットボール、女子ソフトボールなどが特に有名です。

JSAF留学STORYでは、これから留学する方へ留学へのイメージをより具体的にできるよう、インタビュー形式で先輩派遣生の留学を出発前から帰国後までのエピソードを紹介します。
シリーズ第6回である今回紹介する先輩派遣生は2017年春派遣、オレゴン大学に留学した北山由紀乃さん(東京外国語大学、国際社会学部在籍)です。

留学への動機(東京外国語大学、コロンビア大学への短期留学、そして・・・)

北山さんは東京外国語大学入学後、留学生に漢字を教えるボランティアや、教員の方の紹介で、調査会社での営業マニュアル翻訳のアルバイトをしていました。
この翻訳の仕事で、実際の英語が受験で学んできた英語とは違うということを学び、英語力を高めるため、まず、コロンビア大学への夏休み語学研修に参加しました。
しかし、研修は夏休みのため現地の学生が少なかったため、現地の学生と交流し、もっと現地で学びたいことがあると思い、JSAFでの相談を経て、学部留学という決断をします。
東京外国語大学では北山さんはベリーダンス部に所属。留学前、今まで存在しなかった新しい部内イベントを提案・実行してきました。このような行動力が留学先での積極性につながり、様々な経験をすることができ、留学先のオレゴン大学では「自分探しの旅に出た」と振り返ります。最後には、北山さんは留学を通じて自分のやりたいことの軸ができたとのことでした。

1.留学をしようと思ったきっかけを教えてください。

大学入学後、大学の教員の紹介で、ある調査会社の営業マニュアルを翻訳する仕事をしていましたが、そこで受験英語と実社会で使用されている英語は違うものだということに気づき、留学をしたいと思ったのがきっかけでまずは夏休みにコロンビア大学での短期研修に参加しました。
しかし、夏休みなので、キャンパス内にアメリカ人の姿はなく、語学学校の留学生とのみ接触があるという状況でした。
そこで、現地のアメリカ人学生と会いたい、そして現地大学で何かを勉強したいという思いが強くなり、就職活動と大学を休学して留学することと迷っていましたが、学生のうちにしかできないと思い、オレゴン大学へ自分の学びたかったマーケティングを学ぶためにJSAF学部留学に参加することを決意しました。

2.オレゴン大学の印象はどうでしたか?

緑豊かな素敵なキャンパスです。日本の大学に比べて敷地が広く、ゆったりとした雰囲気です。天気のいい日は外でハンモックをしたり、スポーツを楽しんでいたりする学生の姿が見受けられます。

3.大学内の活動に参加していましたか?

秋学期からWomen in Businessという女子学生向けのビジネスクラブに所属しました。活動頻度は2週間に1回で、メンバー同士で各回テーマに沿った話し合いをしたのちに、ビジネスの現場で実際に活躍しているゲストスピーカーのスピーチを聞くといった内容のミーティングでした。日程の都合で参加できませんでしたが、シアトルのスターバックスの本社に訪問するという2泊3日の合宿もありました。
また、日本語を学習している友人からの紹介で週に3回、日本語の授業に参加していました。学生たちのプレゼンを聞いてコメントしたり、授業外でも日本語の作文の添削をしてあげたりと多くの友人を作ることができ、日本語教育に興味があった私にピッタリの課外活動でした。

4.オレゴン大学の学部授業は日本の授業形式とどのような違いがありましたか?

多くの日本人留学生が感じることだとは思いますが、やはり学生たちの発言の多さが一番の違いです。学生も教授もイキイキと授業に参加しており、居眠りをしている学生が多くいるような日本の大学とは学ぼうとする意識の違いが歴然としていました。

5.語学力上達のために工夫したことを教えてください。

ネイティブが使う表現を習得するために細かくメモを取っていました。また、自分の英語のどの点がおかしいか友人に聞いて直してもらい、少しでも自分の英語が向上するように努力しました。

6.留学先での交友関係について教えてください。( 現地の学生や留学生, 日本人との付き合い方 など)

学期によってコミュニティが異なりました。春学期に仲の良かった友人とも平日に課題をしたり、休日はその友人の家に行って一緒に料理をするなどして楽しみましたが、秋学期に新たに出会った友人とも良好な関係を築き、一緒にフットボールの試合を観戦したり、NBAの試合を見にポートランドまで旅行するなど楽しく過ごしました。春、秋学期通じてクラスメイトとはクラス以外での関わりを持つことは難しかったです。

7.これからオレゴン大学へ留学する後輩へのメッセージはありますか?

オレゴン大学があるユージーンは田舎の町ですが、スポーツも強く、イベントも多いのでアメリカの大学の雰囲気を体験するには素晴らしい環境です。学部で履修できる授業の幅も広いのでよく学び、よく遊べる最高の空間だと思います!

8.JSAF サポートについて感想を教えてください。

出発前のオリエンテーションは特に役に立ったと感じます。実際にオレゴン大学に留学していた先輩のお話を聞けたことが一番良かったです。
また定期連絡に優しく言葉を添えて返信していただけたことがとても嬉しかったです。

9.留学中一番苦労したことを教えてください。

大変だった思い出は多くありますが、グループワークでの立ち振る舞いが1番辛く厳しかった思い出があります。日本にいる時は誰よりも多く発言していましたが、ネイティブたちの中で自分が会話をリードする立場になることは難しく、日本での立ち回りと全く同じである必要はないと理解して参加できるようになるまで時間がかかり辛かったです。

10.留学を通して自分が一番成長したと感じること。

自分のことを知っている人が全くいない土地でも、友人を作り、毎日充実した生活を送れたことでどんな土地でも前向きに生きていけるという自信が付きました。また、留学を通してきちんとした生活習慣が身に付きました。日本では帰宅してそのまま電気も消さずに寝ることが多くありましたが、寮での共同生活を通してきちんと就寝、起床の習慣が身に付きました。さらには、以前まで大勢の人の前では自分の質問や意見を言うことをためらっていましたが、学部の授業を通して、自分が尋ねたいことや言いたいことは人前でも声を大にして言えるようにもなりました。

11.上記の質問以外で、 留学を通しての現在の想いについて教えてください。

行く前は、きついことばかりのただひたすら苦しい留学生活なのだろうと思っていましたが、多くの学びと喜びにあふれた素晴らしい留学になりました。留学をしなければ全く出会うことのなかった人たちとの出会いは自分や日本について深く見つめ直すきっかけにもなり、将来なりたい自分の姿も見出だすことができるようになりました。留学に行くという決断をしてよかったと心の底から感じていますし、その決断を快く受け入れてくれた両親にも感謝しています。