新規協定大学派遣生現地レポートREPORT

ミラノ サクロ・クオーレ・カトリック大学/Universita Cattolica del Sacro Cuore, Milano 体験談

東洋大学Oさん

最終留学レポート

○留学生活を振り返って

留学の目的は何でしたか。
日本人があまりいない環境に身を置くことで”圧倒的マイノリティ”を経験し、その環境下で自分の力を最大限に活かし問題を解決する能力をつけるため。また、一つでも多く”自分にとって新しい場所”へ行き、色々な視点を持つため。

上記の目的は達成されましたか。
達成しました。

○秋学期履修した全ての科目について、振り返ってお書きください。

【科目1】ITCU250 Italian Cuisine and Language Course Lab: A First Step to Becoming an Italian “Master Chef” 

授業を通して学んだこと(授業内容):
授業は週に2回で、1つはランゲージクラス、もう片方はクッキングラボでした。ランゲージクラスでは、イタリア料理やイタリア文化に関する知識・単語をイタリア語で学びました。また、本当に少しですが文法事項も学び、授業は全てイタリア語で行われました。クッキングラボでは10種類のイタリア料理を実際に自分たちで調理し、料理ができた背景や器具・食材のボキャブラリーなども学びました。

全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など:
イタリア語中・上級クラスに所属していたので、授業の98%はイタリア語で行われました。母国語がラテン系(英語・スペイン語・フランス語)の学生がほとんどで、彼らに比べてイタリア語を吸収するのが難しく、苦労しました。ただ、先生方もシェフも非常に親切で、クッキングラボもなかなかできる経験ではないので、とても楽しかったです。

【科目2】LTAR320 Creative Italian Storytelling: from Literature to Cinema to other Forms of Fiction

授業を通して学んだこと(授業内容):
2人の教授がおり、一人はスクリプトライティング、一人はショートストーリーの担当でした。どちらの教授もプロとして働いている方なので知識も豊富で授業も非常に面白かったです。最終課題に向けて自分でショートストーリーを作り、それをショートフィルム化するためのショートフィルムスクリプトを作成しました。段階を踏んで下書きを出し、プロからフィードバックがもらえるので、かなり本格的です。小説での表現方法を学ぶために、よしもとばななの『キッチン』のリーディングが課題として出され、授業でも扱われました。

全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など:
母国語ではない英語を使ってショートストーリー・フィルムスクリプトを作ることは想像していた以上に難しく、苦労しました。しかし、それ以上に授業自体が非常に興味深く、この教授の授業はぜひ皆にとってほしいです。

【科目3】SOCU300 Reading Milan and Italian Cities: Place-making and Cultural Resources

授業を通して学んだこと(授業内容):
”City”に関することを社会学目線から学びました。フィールドトリップを通して授業で学んだことを自分の目で一つひとつ確認していく形でした。また、アムステルダムの大学から学生たちが授業の研究としてミラノを訪れ、その際2回ほど授業を共にしました。

全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など:
フィールドトリップが非常に多く、ミラノの街をよく知ることができました。また、自分の専門でもある”観光学”と結びつけて考えることのできる授業だったので興味深かったです。

【科目4】SOLT300 A Mafia Story: Its Representation in Literature, Cinema, and Television

授業を通して学んだこと(授業内容):
マフィアに関する4つの小説、6つの映画を通してイタリアンマフィアについて学びました。世界で最も有名な映画の一つでもあるゴッドファーザーも授業で扱われたので、少し取っ付きにくい”マフィア”というテーマに親近感を持つことができます。

全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など:
とにかく課題の量が尋常ではなく、全てをこなすのに大変苦労しました。毎回の読書課題に加え、中間・期末試験はもちろん、プレゼンテーションと最終レポートもあるので他の授業との両立も難しかったです。

○履修した授業の課題の中で、特にがんばったもの、自信作について教えて下さい。

エッセイ・ペーパー
■科目名:Creative Italian Storytelling: from Literature to Cinema to other Forms of Fiction
■内容:ショートストーリー、ショートフィルムスクリプト
■大変だったこと、やり遂げての感想:
自分で物語を作るということ自体が初めてで、しかもそれが母国語ではなく英語であるという点で大変苦労しました。話の展開や見せ方、サウンドから始まり、言葉の紡ぎ方や台詞の言い回しなど、考えれば考えるほどどれが正解か分からなくなります。現時点ではまだ完成していませんが、ファーストドラフト段階で教授方からかなりの高評価をいただくことができ、日本人らしい比喩の使い方が外国でも通用するのだと分かり非常にうれしかったです。締め切りが近いので、最終仕上げでもっと作品をブラッシュアップさせたいと思います。

プレゼンテーション
■科目名:A Mafia Story: Its Representation in Literature, Cinema, and Television
■題材: Japanese Mafia-Yakuza-
■内容: 最終レポート課題の途中経過を発表するプレゼンテーションでした。
■大変だったこと、やり遂げての感想:
まず、”暴力団”というワードではなく、外国人にとっても聞き覚えのあるであろう”ヤクザ”とういワードでプレゼンをしました。プレゼンなど人前で話すことに長けているアメリカ人ばかりのクラスだったのでプレゼンをするのがかなり億劫でしたが、自分の英語に対するコンプレックスを、自分が得意なところでカバーしようと努めました。具体的に、パワーポイントに力を入れました。たくさんのアニメーションをつけ注意を引き、自分のプレゼンと動きをマッチさせました。また、文章をただスライドに貼るのではなくプレゼンと動きをマッチさせることで、見ている人にスライドの文字を読ませるのではなく、自分の声に耳を傾けてもらうようにでき、また内容の先読みも防ぎました。結果、教壇から席に帰るときに何人もの学生からお褒めの声をかけてもらえ、さらには後日、この授業をとっていない友人からもお褒めの言葉をもらいました(友人から私のプレゼンの話を聞いたそうです)。”苦手”を”得意”でカバーし、結果自分の想像以上にうまくいき、非常に良い経験となりました。

学部授業を総括して、日本の授業と違う点、留学先国の授業の特色、自分が感じたことなどを自由にお書き下さい。
まず始めに、少人数制であるところです。日本の授業は、大教室に大人数の学生、それに対して一方的に教授がレクチャーするという形がポピュラーかと思います。しかしこちらの大学は、小さい教室に少数の学生、フィールドトリップやディスカッション、ラボなどが多く、自分から動かなければ何も手に入れられないという環境です。私は日本の授業もイタリアの授業も、どちらも好きですが、イタリアの授業で得た積極性を今後日本の授業にも活かしていきたいです。

○語学力についてお書きください。

留学開始当初と比べ外国語力はどのくらいついたと感じますか?(その理由)
全くの知識ゼロの状態でこちらに来てしまったイタリア語に関してはかなり成長したと思います。ぺらぺらにしゃべれるわけではありませんが、旅行等はイタリア語のみでも問題なくこなせ、難しすぎない日常会話やリーディング、ライティングでしたらできるようになりました。
英語に関しては、春学期のとき、事情があってアメリカ人がトラウマになってしまい、学期中ずっとアメリカ人を避けてしまっていました。そのこともあり、夏前までは非常に苦労しましたが、秋学期に入ってからはアメリカ人に対するトラウマもなくなり、彼らと会話をする機会もかなり増えたので、春に比べたら上達したかなと思います。また、春学期・秋学期2つの学期で同じ教授の授業を履修しましたが、春は恥ずかしながら授業内容がほとんど分からないという状態でした(どうやって試験などをパスしたのか不思議なくらいです)。しかし、秋授業は授業内容が格段に理解できるようになり、自分でも面白いくらいに授業にのめりこんでいました。このことからも、留学開始当初と比べると語学力は上がったと思います。スタートラインがかなり低かったので、上達したと言っても英語が得意な人に比べたらまだまだなのですが、長年戦ってきた英語嫌いから脱出することができ、帰国後も語学力向上に向けて努力できる気合いを手に入れることができました。

語学力上達のために、工夫したこと、努力したことを教えて下さい
大学のイタリア語コースが私にとってかなり難しく、自分のイタリア語力向上のきっかけとなったのは結局自分で一から勉強を始めたことでした。夏前までは授業外でイタリア語を学ぶ時間がとれませんでしたが、夏に意を決して単語帳1冊を丸暗記し、文法書も毎日進めていきました。また、ミラノにいるとき、他のイタリア都市に旅へ行っていたときに、自分からイタリア語を話すように努めました。
英語に関しては、夏に集中して発音改善に努めました。私は、アクセントはそれぞれの国にしかない大切なものだからジャパニーズアクセントが悪いとは思っておらず、むしろ大切にしたいと思っています。しかし、コミュニケーションに支障をきたさないため、また、”発音できない音は聞き取れない”という記事を読んだことから、生まれて初めて発音の練習をしました。加えて、英文を頭で無意識に日本語の順番に並び替えて理解するという方法を強制的に止めさせるため、音読も夏休み中毎日繰り返していました。

○学生生活についてお書きください。

1週間のおおまかなスケジュールを教えて下さい。
月~木は授業で、金~日はほとんど家でゆっくりしていました。時間を見つけて旅行にも行きました。

友達、クラスメイトとの交友関係、付き合い方を教えて下さい。変化はありましたか。
最初は話すこと自体が億劫で自分から避けてしまっている部分もありましたが、勇気を出して話しかけてからは寮の学生、クラスメイトとも仲良くなることができました。一緒にご飯を食べにいったり、旅行の話をしたりと、有意義な時間を過ごすことができました。留学開始当初から比べると、交友関係にもかなり変化があったと思います。

留学生活の中で、最も良い思い出、大変だった思い出をそれぞれ教えて下さい。
今となっては全てが最も良い思い出のように思えます。学生生活はもちろんですが、一人で多くの国を旅行し、色々な人と出会い話したことで、物の考え方に対する引き出しがかなり増え、将来についてもしっかり向き合うことができました。最も大変だったのは春学期です。一番初めはルームメイトとの関係から重度のカルチャーショックに陥ってしまい、非常に大変でした。また、語学学校なしで始めから学部授業スタートだったので最初の1~2ヶ月は授業内容をほとんど理解することができず、学生同士のディスカッションも聞き取れず、悔しい思いをしました。

一番の息抜きの方法は何ですか。
旅行です。ヨーロッパのハブでもあるミラノという街は、旅行に行くのに最適な場所です。一人で旅行することで誰かを気遣うこともなく、自分の思うままにゆっくりとした時間を過ごせ、さらには素敵な出会いもたくさんあり、最高の息抜きでした。

日本から持っていったノートパソコンの使用頻度や必要性、またどのようなことに使っていたか(授業の課題、リサーチ、音楽、スカイプ等々)について教えて下さい。
毎日使っています。授業の課題やリサーチ、日本の大学への課題、就職活動・インターンシップの情報収集、旅行計画などに利用していました。

日本の家族、友達とはどのくらいの頻度で、どのように連絡をとっていましたか。
日本からの連絡は週末と長期休暇中しか見ないと決めていたので、連絡をとりすぎるということはありませんでした。また、連絡はテキストのみで、電話やスカイプは一切しませんでした。

○留学全体を総括してお書き下さい

留学を通して身に付いた、成長したと感じる点はどんなところですか。
トラブルシューティング能力、集中力の持続時間、タイムマネジメント能力、どんな環境にも適応する能力、恐れずに挑戦する気持ち。また、日本でもイタリアでも、自分をサポートしてくれている方々のありがたみが身に沁み、感謝の気持ちでいっぱいです。

留学先の国、大学について、出発前と考え方やイメージが変わった点はありますか。
出発前に想像していたよりもずっとパンクチュアルであったこと。中国人が一人もいなかったこと。

これからの目標、進路についてはどのように考えていますか。
進路はまだ決めていませんが、就職活動をするつもりです。英語力・イタリア語力をしっかりと磨き、どちらの語学も身になってきたらスペイン語に挑戦したいと思っています。イタリア語を学んでいくのと同時にスペイン語とポルトガル語もわずかではありますが理解できるようになりました。せっかくなので、話者も多いスペイン語も勉強してみたいです。

同じ大学へ留学する後輩へのメッセージ、知っておいたほうが良いことを教えて下さい。
教授は全員イタリア人なので、いわゆる”イタリアンイングリッシュ”の先生が多いです。ですが、どの教授も非常に親切で面倒見がいいので、困ったり分からないことがあったら迷わず尋ねることをおすすめします。
イタリアという国は、イタリア語をしゃべれない人に対して少し冷たい傾向があります。なので、できるだけイタリア語を話す努力をすることを強くおすすめします。イタリア語非話者に冷たいのに対し、イタリア語を話せる人に対してはこれでもかというくらいに優しく、あたたかいです。それを感じたとき、ようやく自分もホームとして迎えてもらえた気持ちになれます。

上記の質問以外で、留学を通しての現在の想いについて、自由に書いて下さい。
日本の家族・友人と週末しか連絡をとらなくても、日本人がほとんどいない国で授業内容も理解できず苦しい時期があっても、一度もホームシックにならなかったのは、自分をサポートしてくれている方々のおかげだなと実感しました。JSAFスタッフの方々を始め、英語で連絡をとり続けてくれた日本の友人、全力でサポートしてくれたCattolicaのインターナショナルオフィスの方々や教授、全ての人に対して感謝の気持ちでいっぱいです。そしてなにより、自分がやりたいと思ったことをすべてやらせてくれ、ものすごい金額を旅行に使っても決して怒らず、「後悔しないように、やりたいこと全部やってきなさい」と背中を押し続けてくれた両親に本当に感謝しています。たくさんの国を旅し、自分の人生を変えてくれるような言葉をくれた人とたくさん出会い、自分と向き合う時間をたくさん持つことができ、日本から出たからこそ気付けたことがたくさんありました。留学に行く人のほとんどが英語好きというのに対して、かなりレアな英語嫌いの私が留学したこと、語学の壁にたくさんぶちあたり、しんどい時期もありましたが、9年間も抜け出せなかった英語嫌いから抜け出すことができ、新しい一歩を踏み出すことができました。非常に多くのことを得ることができ、ずっと憧れ続けたイタリア留学を実現することができて、本当に幸せです。

JSAFサポートについて
留学中、困りごとや悩んでいることがあって連絡すると、すぐに的確なアドバイスをしてくださり、とても助かりました。また、志望大学に留学するために最善の方法を一緒に考えてくださり、出願までのサポートも非常に丁寧でした。

学期末レポート

○到着後から現在までのことについて教えてください。

渡航前に日本で準備しておけば良かった点
イタリア語の知識、英語の発音

日本から持ってくれば良かった物
サランラップ、だし

到着後すぐに購入が必要だったものは何ですか?
洗剤・柔軟剤

生活費(月のお小遣い)はどのくらいですか?
1万~1万5千円(自炊費含む)

○大学について

大学キャンパスの設備、雰囲気
キャンパスはミラノの中で4つに分かれていて、留学プログラムが行われる建物はほとんど決まっているので、私たち留学生がメインキャンパスで授業を受けることはありません。ですが、メインキャンパス自体は非常に近く、施設を利用することは可能です。ミラノの象徴ドゥオモや、レオナルドダヴィンチ「最後の晩餐」が置かれるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会からも非常に近く、学校付近はカフェやパン屋などが充実しています。

学生同士の交流・友人関係について教えてください

■現地の学生:
基本的に留学生のためだけの留学プログラムを受けるので、学校の授業を通して現地学生と知り合うことは不可能に近いです。私の場合、現地学生対象のIELTSコースをとっていたので、そこで知り合うことができました。また、国際留学生対象にイベントを行っている団体があり、そのイベントを通して知り合うことも可能だと思います。

■他の国からの留学生:
上記でも述べましたが、私たちは留学プログラムを受けるので、クラスメイトは全員留学生です。全体の半数はアメリカの学生だと思います。その他にもフランス・ドイツなどのヨーロッパ圏をはじめ、ブラジル・エクアドル・メキシコなど中南米からの学生も多いです。アジア圏は非常に少ないです。

■日本人:
町全体的に見ても日本人はほとんどおらず、学校内では私の他にもう1人いただけでした。しかも彼はアメリカの大学に通っているのだそうです。サマーコース時には私以外に日本人はいませんでした。

大学のある街の魅力を教えてください

どんなところですか:「ファッションの街ミラノ」として世界的に有名な都市で、その呼び名に偽りはありません。街のあらゆるところにファッション関連のお店が連なっています。また、それと同時にイタリアは食の街でもあります。ドゥオモの周りには観光客向けのレストランが多くありますが、地元客向けのイタリアンレストランも多いと思います。なんといってもジェラート屋の数は尋常ではなく、ドゥオモの周りだけでも何十件もあります。そして、イタリア人はサッカーをこよなく愛しており、私がいる街ミラノには2つのサッカーチームがあるため、ACミランとインテルミラノがぶつかるミラノダービー時には街が大変な盛り上がりを見せます。

ダウンタウンまでのアクセス:大学からドゥオモまでトラムで5分です。基本的にメトロが張り巡らされているので、地下鉄の端から中心地までも約15分で行くことができます。

お薦めスポット:ナヴィリオ運河という場所は、ミラノで唯一川が残っており、また、唯一昔の風情を味わえる場所でもあります。月に一度大きなアンティーク市もあります。

その他:アペリティーヴォというミラノ発祥の文化があります。だいたい夕方5時~8時くらいに多くのバーが行っている食前酒制度で、アメリカなどのハッピーアワーとは少し違いますが、そのような位置づけだと思います。また、どこのカフェでもクロワッサンやカプチーノ、コーヒーにはずれはありません。他の国のカプチーノが飲めなくなるほどにおいしいです。

キャンパス内外の治安はいかがですか?

■キャンパス内:
非常に治安は良いと思います。

■キャンパス外:
イタリアの中でミラノは治安が良いほうです。それでも、ヨーロッパの国であればどこでも起きうるスリはよくあります。私はヨーロッパで4回スリにあったことがあり、そこからもアジア人はターゲットとされていることが分かります。常に周りを警戒して、「私、スリに警戒しています」と誰から見ても分かるように注意していればより安全です。とにかく大事なのはおどおどせず堂々と歩くことです。ポケットに物は入れないなど、基本的なこともきちんとこなすことも重要です。スリに4回あったことがあるといっても、今回の留学中で物をとられたことはありません。気を張っていればすられる直前で気付くことができ、ポケットやバッグに手を入れられてもすぐに対処できます。ヨーロッパで気を抜けるところはありません。

○英語力についてお書きください。

英語力は伸びていると感じますか(その理由)
まだまだ苦手意識はありますが、来たときと比べて伸びていると感じます。授業中の専門用語なども徐々に覚え、IELTSクラスの成果で、以前はほぼまったく使うことができなかった副詞を使うよう意識したことで、表現の幅が広がったと思います。ですが、英語圏留学とは違って、いわゆる「英語のシャワー」を浴びることはかなわないので、自分で努力する他ありません。

英語力を向上させる上で苦労した点、またご自身で工夫された点はどのようなところですか?(スキルごとにご記入ください)

<リスニング>
●苦労した点
とにかくアメリカンイングリッシュの速さや発音をキャッチすることができず、今現在も苦労しています。
●工夫した点
以前「発音できない音は聞き取れない」という記事を読み、夏は発音練習に重点を置いて学んでいます。春学期は理由があってアメリカ人となかなかふれあえなかったので、秋学期は積極的に話しかけていきたいと思っています。

<スピーキング>
●苦労した点
とにかく自分が伝えたいことが口をついて出てこず、また、周りの子が何の話をしているかを聞き取ることができず、話にすら入れないという悪循環でした。
●工夫した点
こちらもいまだに苦労していますが、授業のプレゼンテーションなどを通して、自分の英語に対する劣等感を少しだけ払拭できたかなと思います。リスニングでも記しましたが、現在夏休みを利用して発音練習に力を入れています。ここで少しでも発音を改善して、秋学期はもっと多くの人と会話をし、実践を積んでいきたいです。

<リーディング>
●苦労した点
とにかく読むスピードが遅く、予習・復習の時間が異常にかかりました。また、どうしても頭で日本語の順番に置き換えて理解してしまっており、苦労しています。
●工夫した点
現在は英語の順番で理解していく特訓をしています。黙読だと無意識に前の単語に戻って日本語の順番で理解する、ということをやりがちなので、今は音読をして、強制的に英語の順番で理解しようと努めています。

<ライティング>
●苦労した点
中学生が書くような文しか書けず、全体を見ても同じ言葉を何度も使っていたり、なんだか妙に読みづらかったりと、とにかく文を書くことが苦手でした。
●工夫した点
IELTSクラスのライティング授業で、文章を書くときの構造や同意語などを深く学びました。現在は発音練習と同時に、自分が読む原稿をまず精読することで、文章のつながりや構造などを学んでいます。

○JSAF英語勉強サポートについて

申込後に実施したVisionary Collegeおよびアカデミック英語講座(受講者のみ)は、役に立ったと感じますか。またそれはなぜですか?なるべく詳しくご記入ください。
Visionary College自体、私の意識の低さから毎日続けるということはできませんでした。ですが、こちらに来てとにかく必要性を感じたのは発音能力でした。スピーキング・ライティング・リーディング・リスニング全てに重要な発音練習は、少なくとも私はVisionary Collegeではできませんでした。

JSAFでの出発前英語研修は、役に立ったと感じますか。またそれはなぜですか?なるべく詳しくご記入ください。
英語に触れるということ・一緒に旅立つ仲間があんなにいると分かったという意味で非常に役立ちました。実際現地に行くと、日本人の英語は理解できるけど、多国籍の人の英語は理解できないという現実にぶつかりました。それぞれの国の、独特なアクセントによるものです。そういった点で、英語に慣れるという点では成果は低かったと思います。

○春・夏学期履修した全ての科目について

【科目1】ITLC130 Pre Session Intensive Italian Language and Culture Course

授業形式:レクチャー

クラスの規模(人数や国籍割合):
全体でアメリカ人の人数が非常に多いため、アメリカ人専用のクラスが作られていたようでした。そのため、私のクラスは、オランダ・ハンガリー・チェコ・アイスランド・韓国・台湾など、国際色豊かでした。

評価のつけ方とそれぞれの結果:
おそらく、最終試験の結果で最終成績が決まっていると思います。

授業を通して学んだこと(授業内容):
イタリアの言語と文化を学びました。イタリアで暮らしていく上で必要な知識や、よく使うイタリア語・文法など、基礎的なものをみっちり学びました。

全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など:
イタリア語に関しての知識はまったくのゼロ状態で臨みましたが、英語で説明を行ってくれることもあり、非常に難しくはあれど、授業においていかれるということはありませんでした。イタリアでは思っていた以上に英語がまったく通じないため、この授業で習ったイタリア語を実践する場面は多々あり、非常に役立ちました。

【科目2】FSCM310 Federico Fellini and Contemporary Italian cinema

授業形式:レクチャー・ディスカッション・フィールドトリップ

クラスの規模(人数や国籍割合):
半数以上はアメリカ人で、その他にフランス・エクアドル・メキシコ・ドイツ・韓国などでした。

評価のつけ方とそれぞれの結果:
出席10%、参加意欲30%、中間試験30%、期末試験30%

授業を通して学んだこと(授業内容):
週に1度、イタリア映画を英語字幕で鑑賞し、その映画に対してディスカッションを行いました。また、イタリア映画の巨匠フェデリコ・フェリーニと、現代のイタリア映画界を引っ張るディレクター達の作風等も分析しました。セメスターを通して1人1回ずつ、ディスカッションリーダーとイタリア映画のプレゼンテーションも行いました。

全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など:
始めは英語が聞き取れず、さらには専門用語も多く、授業内容を理解することすら困難でしたが、グループワーク等を通して少し改善されたと思います。映画を理解するために、同じものを何度も見たり、自分で時代背景について調べてみたりと、やれることはやりました。先生も非常に親切で、来学期も同じ先生の授業をとりたいと思いました。

【科目3】ITLC210 Semester Italian Language and Culture Course

授業形式:レクチャー

クラスの規模(人数や国籍割合):
アメリカ・オーストラリア・ドイツ・ロシア・ブラジル・メキシコ・韓国

評価のつけ方とそれぞれの結果:
おそらく最終試験の結果で成績がつけられていると思います。

授業を通して学んだこと(授業内容):
イタリアの文化と言語を学びました。文法や語彙の基礎から応用までをじっくり学んでいきました。

全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など:
プレセメスターのときとは違い、授業の95%がイタリア語のみで行われたため、理解するのが非常に困難でしたが、毎授業後に質問に行くことでなんとか授業についていくことができました。

【科目4】CM/SO 300 Television, Advertising and Music: the Italian Approach to the Media

授業形式:レクチャー・フィールドトリップ

クラスの規模(人数や国籍割合):
アメリカ・メキシコ・中国

評価のつけ方とそれぞれの結果:
出席・意欲20%、中間試験25%、最終課題20%、最終試験35%

授業を通して学んだこと(授業内容):
Field studyやプレゼンテーション、課題が非常に多く、2週間という短い間にテレビ・広告・音楽について深く学びました。イタリアのポスター広告を自国風にリメイクするという課題もあり、日本の文化についても学生たちに話すことができ、非常に充実していました。

全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など:
広告などのメディア関連の授業は東洋大学でも履修したことがなかったので非常に興味深かったです。実際に学び、それをField studyや課題で実践していく、という授業方式で、自分がどれだけ理解しているのかというのを常に把握することができました。また、私はアメリカンイングリッシュを聞き取るのが非常に苦手で、前学期では避けることも多かったけれど、今回のクラスではアメリカ人の学生たちとたくさん話すことができたので、その点でも成長を感じることができました。

【科目5】ITLC130 Italian Language and Culture(Elementary)

授業形式: レクチャー・クッキングラボ・フィールドトリップ

クラスの規模(人数や国籍割合):アメリカ

評価のつけ方とそれぞれの結果:
おそらく最終試験の結果からつけていると思います

授業を通して学んだこと(授業内容):
スピーキングを中心に、イタリア語、イタリア文化を学びました。文化を知るという意味で調理実習なども行われ、調理方法をイタリア語で学びながら取り組みました。

全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など:
第1セメスターまでは大人数のクラスだったため、ついていくのに必死でしたが、今回は3人とかなりの少人数クラスであったことと、先生が私の「スピーキングを中心にやりたい」というリクエストを受けてくださったおかげで、今までインプットしてきたものをアウトプットする練習ができました。今後はこの基礎を用いて独学ではあるが勉強を進めていこうと思います。

○寮生活/ルームメイトについてお書きください。

ホストファミリー/ルームメイトとの関係(どのくらい接点がありますか)
アパートで一人暮らしをしていました。

食事(カフェテリア、自炊の方法やバランスなど)
なるべく外食は避け、毎日自炊していました。

○課外活動についてお書きください。

大学内の活動に参加していますか。
留学生対象のイベントに参加しました。

スポーツはしていますか?具体的に教えてください。
部活などがないため、一切していません。

休み中の過ごし方について教えてください。
基本的に授業の予習・復習をし、あとはのんびり過ごしています。その他には、旅行なども良くしていました。

来学期に向けての目標や、準備しておきたいことを詳しくお書きください。
夏の間にとにかく発音練習を重点的に行い、それと同時にリーディング力・スピーキング力・リスニング力を強化していきます。来学期に履修したい科目にはライティング力と語彙力も必要だと担当教員からアドバイスを受けているので、そこも強化します。また、来学期はイタリア語のクラスは履修しないので、独学にはなりますがイタリア語の勉強も進めていきたいと思っています。

 

2015年秋定期報告

印象に残った授業について教えてください。
調理実習の授業です。イタリア料理に関する知識や単語(皮をむく、など)やちょっとした文法事項もやりました。このクラスは初級と中上級のクラスに分かれており、私は中上級に所属しています。初級クラスは英語らしいのですが、私のクラスは全てがイタリア語で行われます。先生もイタリア語のみしか話さず、私たちもイタリア語しか話しません。今週の調理実習はトマトとバジルの生パスタでした。写真を添付しておきます。さすがイタリアの授業といいますか、盛り付けは適当なのですが味は最高です。食後にワインも出ました。

授業への取り組み方で工夫していることを教えてください。
特に理解できなかったところがなかったとしても、「質問がある」と口実を作り、授業後に話しかけたりします。また、全ての授業で前から2番目以内に座るよう心掛けています。前に座ることのメリットは数えきれないほどありますが、後ろに座ることのメリットは全くと言っていいほどないと思います。たとえ当てられたくなくても、自信がなくても、理解できなくても、とにかく前に座ります。その成果あってか、今一番苦戦している授業の先生に、中間試験が不安だと相談しに行ったところ、「あなたが誰より努力しているのを私は知ってる」とおっしゃっていただき、本当は持ち込み不可の予定だった中間試験でのノー トの持ち込みが可能となりました。

2015年夏定期報告

最近よく使っているイタリア語のフレーズを教えてください。
イタリアではどんな場面でも、”Ciao!(チャオ)””Buon giorno!(ボンジョルノ)”から始まり、”Ciao(チャオ), Buona giornata!(ボナ ジョルナータ)”で終わります。”Buon giorno”は”Good afternoon”、”Buona giornata”は”Have a good afternoon”にあたります。ちなみに”Ciao”は万能で、”Hello”にもあたりますし、”Bye”にもなります。友人、先生、またお店の店員さんとの会話と、どの場面にも例外なく使用します。また、”Buona giornata”と言われたら、”Grazie a te!(グラツィエ ア テ)[Thanks, yoo too!]””Grazie a voi!(グラツィエ ア ヴォイ)[Thanks, you guys too!]”と返します。目上の方などに言う場合は敬称になるので”Grazie a Lei!(グラツィエ ア レイ)”となります。
このような一連の会話が習慣化されているところが非常に好きです。

日本文化と異文化の違いについて感じたことは何ですか?
授業のfield studyの数が日本に比べて圧倒的に多いです。先日はSKY ITALYというテレビ局を訪れ、生放送中の部屋に入れていただいたりもしました。また、日本はご飯に味噌汁と、しっかり朝食をとる傾向がありますが、お気に入りのカフェでクロワッサンとコーヒーを食べるというのがミラネーゼスタイルだそうです。ドイツ人の友人の家へ遊びに行った際、日本と同じく靴を脱ぐスタイルでした。ドイツではみんなそうなのかと聞いたところ、多くはそのようです。

最近の授業の様子やお休みの日の過ごし方を教えてください。
先週の月曜からサマーコースが始まりました。今回のコースは授業量・課題量共に非常に多く、いつもはのんびり過ごしている週末も、今回は復習と課題で潰れてしまうほどでした。しかし、授業内容自体は非常に興味深く、将来的に自分のやりたいことが少し見えてきたような、そんな授業です。残り1週間でこのセッションは終わり、来週からは2セッション目のイタリア語クラスに入ります。次回の週末でもう一度今までの授業を復習し、この期間でイタリア語の基礎をできるだけ固めようと思います。
また、イタリア(カプリ島、ソレント、ナポリ、ポンペイ)、スイス(チューリッヒ)、フランス(ミュルーズ、コルマール、ストラスブール)、イギリス(ロンドン、コッツウォルズ)、スペイン(セビリア、フリヒリアナ)、モロッコ(シェフシャウエン)と、非常にたくさんの都市を駆け足で巡ってきました。東洋大学の授業で習ったところも訪れ、自分の足を用いて授業を復習しているようでした。夏を目一杯楽しめるよう、まずは目の前のサマーコースで良い成績をとれるように頑張ります。

2015年春定期報告

最近の生活はどうですか?大学での様子や授業内容について教えてください。
5月で春学期が終了しました。mid-term examまでは時間が永遠のように感じましたが、その後はものすごいスピードで過ぎていったような気がします。5月初旬にイタリア語クラスの授業が終わり、5月末にはcinemaクラスのFinal examがありました。また、試験とは別で、決められたチームでプレゼンテーションを行いました。以前は自分の英語に決して自信を持てなかったあの私が、プレゼンテーションで自分の英語を使いジョークを言うまでになりました。そのとき教室内に起こった大爆笑は忘れることのできない良い思い出になったと共に、自信につながりました。とにかく目の前のことに対して必死に取り組むことで、全力で自信をつけようと努めてきました。迷ったらまずは行動してみる、教授に相談してみる、といったように、自ら動くことを心がけ、それが最終的に良い結果へとつながりました。イタリア語コースのファイナルは2日に分けて行われました。1日目はオーラルテストで、5分間PowerPointを使用してイタリア語でプレゼンテーションを行いました。私は日本の四季や着物、漢字などについてプレゼンをしたのですが、ヨーロッパ文化とは明らかに異なっているので、皆興味を持って聞いてくれました。2日目は筆記試験でした。手ごたえは良いとは言えませんが、最初は授業内容が全く理解できなかったことを思えば、よくここまで理解できるようになったなと、自分でも少し成長を感じました。

日本人以外の友人(現地の学生や留学生)をつくるために、工夫していることは何ですか?
私の大学では、日本人は私を含めて2人しかおらず、そのもう一人の日本人とは授業が一切被っていないため、2ヶ月以上見かけていません。なので、私の場合、日本人の友人を作ることのほうがかなり難しい状態です。日本人が周りにいないという不安はありますが、留学生活としては、この環境はかなり恵まれていると思います。交流関係を築く際、お昼ご飯を一緒に大学のカフェテリアで食べたり、共通の趣味を持つ友達とサッカー観戦へ行ったりなどしました。また、日本人が2人だけという環境に対し、日本に対して興味を持っている学生が非常に多いです。そのため、あちらから日本のことについて尋ねてきて、そこから友人関係を築くことも良くあります。Facebookなどで、他に留学している子たちは日本人といっしょに行動していることが多く、うらやましいと思うこともありますが 、この留学生活を良いものにすることを考えれば、今の環境はかなり恵まれていると思います。5月1日にミラノ万博が始まり、6ヶ月パスを購入したので、初日に行ってきました!うわさでは聞いていたのですが、完成していない箇所が多々ありました。万博内の日本パビリオンは非常に素晴らしかったです!他のどこの国よりも人気があったと感じましたし、展示自体も一番良かったのではと思います。

 
ミラノ万博の様子

現地のお気に入りスポットについて教えてください。留学先でお気に入りの場所や風景はできましたか?
ミラノにあるナヴィリオ運河という場所です。月に1度、最終日曜日に、有名なアンティーク市が開かれます。ミラノではほとんどの運河が埋められてしまっていますがここには残っており、昔のゆったりとした風情を感じることができる良き下町です。


ナヴィリオ運河のアンティーク市

履修中の授業の雰囲気・国籍割合や授業内容について教えてください。
授業のペースにも徐々になれ、3月末には中間試験を終えました。先日結果が返却されましたが、正直心配していた成績もなんとか大丈夫でした。ですが、あと1点取れていればグレードが1つ上がるので悔しかったです。ここの部分は期末試験で取り返そうと思います。授業のフィールドトリップとして、映画博物館へ行ってきました。映画の歴史(主にイタリアのもの)を学び、今までどういう機械を使ってきたのか、今はどれだけ進化しているのか、という点についても学ぶことができました。学校の中だけでなく、フィールドトリップがある、というところに、海外と日本の違いを感じることができ 、興味深かったです。

課題やクラスの雰囲気、授業への取り組み方について教えてください
クラスの3分の1以上はアメリカ人です。先生はイタリア人ですが、流暢な英語を話します。履修期間に他の授業も受講しましたが、その授業の先生は非常にイタリア語なまりの英語で聞き取りにくかったです。インターナショナルカリキュラムの授業を受講しているので、先生はすべてイタリア人だと思います。アジア人はかなり少なく、現在クラスに私を含めて2人しかいません。Cinema分析の授業を受講していますが、授業時間とは別に、週に1回映画を見なければいけないので予習に時間がかかります。ですが、イタリア映画を英語字幕で見るということはイタリア語と英語、どちらの上達にもつながりますし、時代背景なんかも分かって面白いです。授業は主にディスカッション形式で進められます。一人一回は必ずディスカッションリーダーと、映画プレゼンテーションを行わなければならず、私はすでにディスカッションリーダーを終えました。チームで事前に映画を分析し、Powerpointを作成し、ディスカッション当日は前に立ってディスカッションを引っ張っていきます。次々と意見が飛び交う中、言い返せなかった悔しさは、私に勉強への活力を与えました。イタリア語クラスでは、事前に行われたpreクラスとは違い、現在先生は95%イタリア語しか話しません。それでも周りの生徒は理解しており、理解できない私は、毎授業後に質問をするようになりました。すると先生が毎授業後に私に対して個人レッスンの時間を設けてくれるようになりました。必要に応じて追加課題なども出してくださいます。英語クラスでは、もともとこのコースはイタリア人対象のため、私以外はすべてイタリア人です。普段はインターナショナルカリキュラムという留学生向けのものを受講しているため、現地のイタリア人と接する機会を持つことはなかなか難しいのですが、ここではその機会がたくさん持てます。

ルームメイト/ホストファミリーとの生活はいかがですか?
食費を抑えるため毎日自炊をしていますが、自炊をすると体調管理はもちろんのこと、生活リズムも作りやすいなと感じました。日本では一切自炊をしていなかった私でもなんとかやれています。1人暮らしという利点を活かし、今は発音改善に日々取り組んでいます。Japanese Englishと馬鹿にされることもやはりありますので、ここには重点を置いて勉強を継続していきたいなと思います。やはりドゥオモに近いということもあって、生活には困っていません。時々友人とイタリア名物のジェラートを食べに行ったりしています。週末を利用し、フィレンツェへ出かけてきました。ミラノからは電車で1時間半程度です。ヨーロッパのハブでもあるミラノは、週末を利用すれば様々なところに出かけることができるので、日々の楽しみの一つとなっています。


旅行で行ったフィレンツェ

2015年冬定期報告【ミラノに到着しました!】

到着直後の状況について教えてください。
アパートには無事チェックインすることができ、オリエンテーションも無事終了しました。
フラットメイトのうち1人は、授業開始に合わせて来るそうなので、今は3人で暮らしています。 まだまだこちらに来たばかりで慣れず、始めのうちはしばらく大変だとは思いますが、1年間頑張りたいと思います。

学校の雰囲気について教えてください。
学校は非常にきれいで、街の中心部にあります。トラムに5分ほど乗れば買い物にも困りませんし、なよりドゥオモの荘厳さが素晴らしかったです。学校には1人だけ日本人がいましたが、挨拶した程度なので詳しい情報は分かりません。留学生の中には母国語で話をしている学生もいますが、同国同士でも英語で話している学生もいるので感動しました!今は何人かのアジア人と、メキシコ人、スペイン人などと仲が良く、英語を話す機会につながっています。留学生向けのイベントのヴェローナ日帰り旅行に参加する予定です。

受講しているクラスについて教えてください。
現在受けているpreのイタリア語コースですが、前半後半で2人の先生が担当されています。始めは後半の先生が90%イタリア語しか話さなかったのでほぼ理解できませんでしたが、4日目にして、なんとなくではありますがイタリア語で言われても60%くらいは分かるようになりました。また、どうしても分からないときは、英語でも言ってくれるので安心です。決して簡単ではありませんが、毎日の復習の成果あってか、今のところ授業がまったく分からないということはありません。
イタリア語は、日本語で学ぶより英語で学んだほうが簡単かもしれないと思いました。英語もままならないのに英語でイタリア語を学ぶなんて!と、追い詰められて必死になっているせいなのかもしれませんが、イタリア語を日本語に翻訳するよりも、イタリア語を英語に翻訳して解釈したほうが頭に残りやすく、理解しやすい気がしています。

留学先の大学やその周辺の環境で驚いたことや感動したことなどがあれば教えてください。
大学からトラムで5分のところにドゥオモがあります。このドゥオモは世界最大級のゴシック建築と言われるだけあり、荘厳な雰囲気が味わえます。ドゥオモ周辺にはかの有名なガッレリアを始め、ショッピングストリートがたくさんあるので買い物に困ることはありません。また、ACミランとインテルミラノのホームスタジアムとして知られるサンシーロも近く、毎週日曜日に試合が行われているためいつでも観戦をしに行くことができます。その他にもレオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」で有名なサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会やブレラ美術館など、芸術面でも楽しむことができます。
驚いたことは、ドゥオモ周辺以外ではほとんど英語が通じないということです。ヨーロッパではほとんどの場所で英語が通じると思っていたので衝撃でした。また、ミラノカトリック大学は4つの建物に分かれており、授業ごとに教室が違います。ある建物はメトロの駅も違うので注意が必要です。
感動したことは、店員さんが私たちのことを覚えてくれていた点です。一度だけ行ったことがあるカフェに再度訪れた際、「あれ!また来たの!Ciao~!!」と、なんともフレンドリーに話しかけてくれます。一度目のときに、必死になって英語で注文したことが印象深かったのかもしれませんが、やはりアジア人という部分が大きいのかなと思います。アジア人がヨーロッパに留学するときについてくる特権ですね。食事中もしょっちゅう話しかけてくれたりと、イタリア人の人の好さを感じることができます。ミラノでは「aperitivo」という、1ドリンク頼めば軽食食べ放題という制度が有名で、各カフェ、バールなどで毎晩行われています。価格も10ユーロ前後とお手頃なので、ミラノの雰囲気を味わうには絶好の場だと思います。

オリエンテーションでの様子を教えてください。
オリエンテーションは2日間にわたり、すべて英語で行われます。アイスブレイクとして、一人ひとりに有名観光地の写真の1ピースが配られ、自分で教室内を歩き、人に話しかけ、写真のパズルを完成させるというものも行われました。また、軽食タイムもあり、スタンディング形式のため、食事をとりながら歩き回り、いろいろな人と交流することができます。オリエンテーション1日目にはサポーターとしてイタリア人学生も参加しているので、イタリア人の友達をつくるチャンスでもありました。(普段はインターナショナルコースのため、イタリア人と関わる機会はありません。)
履修登録や外国人登録、メトロの定期券についてなど、すべてオリエンテーションで教えてくれます。イタリア人学生によるキャンパスツアーも行われましたが、あまりに大人数だったため、ガイドの声がほとんど聞こえませんでした!また、ESNという留学生を対象としたイベントを企画している団体もあり、オリエンテーションから1週間はウェルカムウィークとして様々なイベントが行われていました。その後もヴェローナへの日帰り旅行や、フェスティバル期間にヴェネツィアへ1泊2日の旅行などの小旅行や、地元のクラブやバールでの食事など、いろいろな企画が行われています。とにかく留学生同士、交流する機会がたくさんありましたので、ここで友達を作ることができると思います。