JSAF派遣生留学体験談JSAF EXPERIENCE

青山学院大学文学部英米文学科3年

  • 留学先 :ハートウィック・カレッジ
  • 留学時期:2023年夏派遣
  • 留学期間:2023年

大学のある街について

どんなところですか:山の中腹に位置しているような場所で自然が多い

ダウンタウンまでのアクセス:歩いて15分ほど

お薦めスポット:本屋さん

その他:クライミングジム

大学キャンパスの設備、雰囲気

キャンパス内に寮、講堂、食堂、ジムなど全部そろっているので使い勝手がいい。自然の中に位置していて景色がすごく良い。季節の移り変わりで色づく木々や野生の動物は見ていて息抜きになった。

キャンパス内外の治安はいかがですか

キャンパス内:キャンパスセイフティーが常駐していて安全
キャンパス外:安全が夜は1人で出歩かないようにと言われている

学生同士の交流・友人関係について教えてください

現地の学生:ルームメイトがとても親切でThanksgivingなどに家に招いてもらった
他の国からの留学生:友達の友達から友達になることが多かった。
日本人:日本クラブや寮生から友達ができた。

学生生活について

1週間のおおまかなスケジュールを教えて下さい。

勉強6割、就活2割、交流1割、趣味1割。平日・休日問わず一日のほとんどの時間は勉強に費やしていた。ご飯の時間でギリギリ交流を保った。就活(面接)は平日夜に設定することが多かった。趣味はクライミングが好きだったので4か月で10回ほど行った。課題に時間をとられてしまったのは自分の実力不足だが、もう少し友達と遊んだり交流できたりすればよかった。

友達、クラスメイトとの交友関係、付き合い方を教えて下さい。変化はありましたか。

特別親密な友達はいなかったが、たわいないおしゃべりで価値観の共有をしたりして楽しんだ。自分は親密な付き合いをするタイプではなかったので、自分のペースで人付き合いをしていた。

留学生活の中で、最も良い思い出、大変だった思い出をそれぞれ教えて下さい。

モントリオール旅行がとても印象に残っている。中間試験直後だったこともありとてもリフレッシュできた。フランスが公用語と言うこともあって町全体にヨーロッパの雰囲気が漂っており、心の洗われるような気がした。またホステルでは他の宿泊客と仲良くなって一緒にゲームや観光をした。人々の優しさと思いやりに触れられた、海外ならではの旅行であった。
課題や授業はもちろん大変だったが、就活が全体的に大変であった。留学における優先順位が低かったため時間を多く割かないようにしつつ、全力で取り組むさじ加減が難しかった。ただ自分自身を見つめ直したりスケジュール管理を徹底したりする面において、内面的に成長することができたと思う。

留学先に持って行った方がよかったもの、持っていけばよかったもの

持って行ってよかった:単語帳、スーツ(就活)、米とお茶漬け(風邪をひいたときに助かった)

持っていけばよかった:歯ブラシの替え

不要だった:必要以上の参考書(やる時間がない)、コテ(面倒くさくなる)

日本から持っていったノートパソコンの使用頻度や必要性、またどのようなことに使っていたか(授業の課題、リサーチ、音楽、スカイプ等々)について教えて下さい。

PC、iPadを持って行った。

PCの使用用途は 課題の作成・提出、Readingに伴う単語検索、課題のリサーチ、電子教科書、就活のリサーチ・面接、音楽、お絵描き であった。使用頻度は毎日。勉強している間はずっと使っていた。

iPadは 授業ノート(アナログノートも使った)、授業資料の貼り付け、Reading課題、課題の評価観点・前提条件の確認・書き込み、就活の企業情報まとめ、音楽、Netflixに使っていた。使用頻度は毎日。書き込みができるので資料の確認によく使っていた。音楽、Netflix以外はノートアプリを使っていた。

大学のサポートセンター(ライティングセンター、チューターなど)は利用しましたか。 利用した場合、勉強を進める上で役に立ちましたか。

ライティングセンターを利用した。課題の添削に加えトークセッションというものをやっており、話す時間の向上につながった。またチューターは途中からシニアの方々と行った。みなさんおしゃべりが好きでたくさんお話しされるので、リスニング力や交流という面ではいいかもしれないがスピーキング力という観点ではそれほど良い訳ではない。

JSAF留学プログラム費以外でかかった費用の目安をそれぞれ教えてください。

①旅行に関する費用
・国際航空券代(往復):38万
・現地での旅行費用:30万
②個人的な諸費用(こづかい、買物代など)合計:10万
③携帯電話料金:2万4000円
④ミールプラン以外の食事代:5万
⑤ 教材費(語学研修: 5万 学部: 特になし )

⑥その他その他かかったもの:日用品等 2万

日本の家族、友達とはどのくらいの頻度で、どのように連絡をとっていましたか。

毎日~月2程度。自分から連絡をとることは避けていたが、来る連絡は気にせず返すようにしていた。

寮(ホームステイ)生活/ルームメイト(ホストファミリー)についてお書きください。

ホストファミリー/ルームメイトとの関係(どのくらい接点がありますか)

ルームメイトが日本人留学生のサポーターであったので、とても良くしてくれた。お互い常に一緒にいるわけではないが、心地よい距離感でいい意味で気を遣わず過ごしやすかった。Thanksgivingやセメスター終了後も家に招いてもらいお世話になった。

食事(カフェテリア、自炊の方法やバランスなど)

ほとんどカフェテリアでご飯をとっていた。時間があまりにもなかった時や風邪を引いたときは日本食やインスタント麺を食べていたが、そもそも調理器具を持っていなかったので自炊はしなかった。

大学内の活動に参加していますか。

Asian Culture ClubとClay Clubに入っていたがあまり行かなかった。日本のサークルよりも結びつきが弱く活動頻度も少ないが、友達を作るきっかけにはなった。

スポーツはしていますか。

学校外でスポーツクライミングをしていた。日本でもずっとやっていたので、できるだけ続けるようにしていた。学校とは別のコミュニティを築くことができて良かったと思う。

休み中の過ごし方について教えてください。

特に休みだから何をするとかはなく、まとまった予定のない時はずっと勉強していた。金曜日を全休にしたので勉強を始め洗濯、就活、旅行など幅広く自分の時間を使うことができた。

おすすめのイベントやクラブ活動があれば教えてください。

Asian Culture Club:親日の生徒が多く友達を作りやすい。

Boston Career Forum:海外に居ながら就活ができる。

一番の息抜きの方法は何ですか。

ダウンタンにある雑貨屋さんと本屋さんをはしごすること。何かを買うわけではなく、いい匂いのお店で粒ぞろいの商品をぐるぐると観察するだけ。どちらも模様替えを絶やさず行っているのでいつ行ってもわくわくする気持ちにしてくれた。

学部授業①

  • コース番号 :EDUC102-34
  • 授業タイトル:Educational Psychology         
  • 単位数   :4

授業形式(レクチャー・セミナー・ラボなど)

レクチャー、ワークショップ

評価のつけ方(テストの種類、回数、評価の割合など)

出席、レポート(journalが11回、Essayが6回)

授業を通して学んだこと(授業内容)

多様性、マイノリティを包括した教育を行うことの大切さ。子どもの成長段階について心理学的な視点で理解を深める。

全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など

ジャーナルとエッセイの提出が多くあり、物事に対して深く考察することが求められる。計画的にやらないと大変。先生が親切でフィードバックも手厚い。成績に対する評価は甘いので自分の思うように考えて好きに書くことができる。

学部授業②

  • コース番号 :ANTH-105-B
  • 授業タイトル:Intro to Anthropology 
  • 単位数   :4

授業形式(レクチャー・セミナー・ラボなど)

レクチャー

評価のつけ方(テストの種類、回数、評価の割合など)

出席、宿題 (30回)・課題の提出 (15回)、テスト(2回)、レポ―ト(1回)

課題に関しては提出することが重視されるので細かい評価はない。テストはそこまで難しくなく、成績における割合も低い。

授業を通して学んだこと(授業内容)

人類の時系列的なまた国際的な営みについて包括的な視点からみた学問。人類の進化、文化、宗教について幅広く学んだ。私たちが置かれている環境や知らないうちに信じ込んでしまっている思想について客観的な視点から学ぶことで、多様な考え方や人々の行動を学ぶことができた。

全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など

先生がとても面白く授業を楽しんで受けることができた。課題自体の難易度はそれほど高くはないが量が多く、こなすのに苦労した。

学部授業③

  • コース番号 :ENGL-115-D     
  • 授業タイトル:Principles-Public speaking
  • 単位数   :3

授業形式(レクチャー・セミナー・ラボなど)

レクチャー、ラボ

評価のつけ方(テストの種類、回数、評価の割合など)とそれぞれの結果(点数、グレードなど)

プレゼンを全部で4回ほど行う

授業を通して学んだこと(授業内容)

プレゼンの種類と人の心を動かすコツ。論理的にプレゼンを学んだことはなかったので面白かった。

全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など

比較的ゆるいクラスだったので、途中から全生徒の発表に手を挙げることにした。身構えずに自分のチャレンジを実践できる場として居心地も良かった。プレゼンに関しては先生の明示している評価観点に基づいて作ること、生徒を飽きさせない工夫をした。

学部授業④

  • コース番号 :PSYC-110-78
  • 授業タイトル:Psychological Science
  • 単位数   :3

授業形式(レクチャー・セミナー・ラボなど)

レクチャー

評価のつけ方(テストの種類、回数、評価の割合など)

出席、予習課題(30回)、レポート(8回)

授業を通して学んだこと(授業内容)

心理科学という名前ではあるが、内容は心理学の基礎で体感は生物基礎と認知系の授業のミックスと言った感じだった。人間の考えるという営みについて生物学的な視点と観察主義的な視点から学ぶことができ、心理学という学問の体系を知るいい機会だった。

全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など

毎回の授業でグループワークの後先生がお菓子をくれたりして楽しかった。単純に授業を聞いていて面白かった。ただ人数が多いこともあり先生から特別な待遇をしてもらえるわけではなかった。教科書も専門的なものではあったが、世界の不思議な人間の事例が心理学的な視点からたくさん収録されていて興味深かった。

履修した授業の課題の中で、特にがんばったもの、自信作について教えて下さい。

エッセイ・ペーパー

科目名:Educational Psychology

題材:黒人差別を防ぐための次世代への教育

内容:黒人差別を防ぐために過激な教育をする白人女性のドキュメンタリーをみて、自分なりのリフレクションを書く。

大変だったこと、やり遂げての感想:日本人と言うこともあり、差別への意識が低かったことから題材について周りの生徒とは少し異なった印象を持った。白人生徒を断罪する白人女性に対する自分の複雑な心境を環境由来とするのか個人由来とするのか、その教育方法は客観的に何が問題なのか、じゃあそれを日本人の国民性をもつ自分としてはどのような提案ができるか、などいろいろな視点を一つの紙へと落とし込むのが難しかった。差別に関する教育、そして自分自身を見つめ直すいい機会となった。また構成力も身についた。

プレゼンテーション

科目名:Principles of Public Speaking

題材:観客の分析

内容:プレゼンテーションに関する教科書の内容に基づいてプレゼンを行う。私の担当チャプターは「観客の分析」というものであった。

大変だったこと、やり遂げての感想:クラスで初めてのプレゼンであり時間が15分間と長いこと、飽きさせないようにすることが難しかった。どうしてもみんな似通った内容・構成になってしまうので、評価観点に加えて観客を飽きさせない工夫した。予習から構成の組み立て、それに基づく工夫と練習を十分な時間をとって行った。とても緊張したが、周りの生徒が主体的に参加してくれ、先生にも褒めてもらえ良い出来だったと言える

学部授業を総括して、日本の授業と違う点、留学先国の授業の特色、自分が感じたことなどを自由にお書き下さい。

先生・学生の授業に対する熱意が高い。みんな一生懸命頑張っているのでやる気がもらえる。課題や宿題も多いがその分成長も多い。

多様性に配慮した点が多く、私もマイノリティとして様々な面でサポートしてもらった。

語学力について

留学開始当初と比べ外国語力はどのくらいついたと感じますか?

1.5倍ほどに伸びたと思いたい。

授業で先生の話していることがスクリプトとして分かる、字幕なしでも動画を理解できる(モノによるが)。

リーディングにかける時間が0.6倍になった。

語学力上達のために、工夫したこと、努力したこと

リスニング

●苦労した点

チャンクや単語自体が分かっていなかったのでどれだけ集中して聞いても理解できなかった。

●工夫した点

単語の暗記をした。授業内の動画に字幕を付けてもらい、音と字を認識できるようにした。

リーディング

●苦労した点

課題の量が膨大で質を高めるリーディングが行えないこと。

●工夫した点

単語帳の活用。リーディングを通して単語を覚える。あきらめずに継続する。

ライティング

●苦労した点

冠詞や三単数・複数形のミスがいつまでたっても減らないこと。文法的には間違っていないが、英語としては不自然な文章を書いてしまうこと。気が付かないうちに意味の通らない文章を書いてしまうこと。

●工夫した点

Readingをこなして自然な英語に触れる。Writing centerを利用する。Grramalryという添削アプリを利用する。Deeplで書いた文章を添削する。

スピーキング

●苦労した点

内向的な性格であるがゆえにしゃべる機会がないと成長につながらなかった。

●工夫した点

些細なことを考えるときも英語で独り言にしてつぶやいたり、スピーキングの様子を録画したりした。また自分からどんどんしゃべれるように会話の中で挑戦した。

語学力上達のために、工夫したこと、努力したことを教えて下さい。

与えられた課題に全力で取り組むこと。

友達と話す機会を大事にする、分からなかったら何でも聞くこと。

単語帳・独り言など自分でできるトレーニングをすること。

留学全体を総括して

留学の目的は何でしたか?

英語力向上、多様性の実感、自分自身を追い込むこと
上記の目的は達成されましたか?
どれも達成できたと感じている

留学を通して身に付いた、成長したと感じる点はどんなところですか。

忍耐力、スケジュール管理、目的意識。

忍耐力に関しては言わずもがな、今までと異なる環境でずっと頑張り続けることは常に求められた。スケジュール管理は大量のタスクを一日にこなさなければならない状況で、それらを優先順位別に計画する力、遂行する力、臨機応変に対応する力がついたと思う。目的意識としては、留学中に常に頭の中で考えていたため身についた。自分が周りより劣っているように感じる、周りの方がうまくいっているように感じるときでも、自分が何のために留学に来たのか考えた。また多くのタスクの中で優先順位をつけることでも目的意識は育まれた。

留学先の国、大学について、出発前と考え方やイメージが変わった点はありますか。

アメリカについて

出発前は多様性の国、世界でいちばん強い国という印象だった。実際は資本主義と自己主張の強さを感じた。貧富の差を始めお金の力を感じる場面は多く、皆それぞれ異なった背景をもっているので自ずと自己をもっていた。また抱えている人口の数、種類が多いことと個人主義なことから社会課題は山ほどあると感じた。みんなが資本主義の中で個人として生き抜いている印象。

大学について

出発前は何もイメージが湧いていなかった。めちゃくちゃ階段が多くて広い。すごく面倒くさかった(いい運動にはなった)。景色がとっても良くて気分がいい。設備がいろいろと整っていてイベントも開催されるので、学内でも楽しい。

これからの目標、進路についてはどのように考えていますか。

引き続き英語を勉強し、自分の武器として就職後も使えるようにする。

同じ大学へ留学する後輩へのメッセージ、知っておいたほうが良いことを教えて下さい。

規模の小さい大学なので、みんな親身になってくれます。一方で日本人と偏った関わりにもなりやすいので、自分なりの目的をもって楽しんで頑張ってください。

JSAFサポート(事前英語学習、オリエンテーションについて)

申込から出発までのJSAFによる英語勉強サポートは、役に立ったと感じますか。

留学を決めた時に作成した目標シートが役に立った。出発までには達成できなかったものの自分を奮い立たせるきっかけとなった。FLOWはスピーキングの機会がなかなか取れなかったときに役に立った。

JSAFでの出発前オリエンテーションは、役に立ったと感じますか。またそれはなぜですか?なるべく詳しくご記入ください

役に立った。あまり、出国前や渡航後何をしてよいのかわからなかったが、オリエンテーションを通じてやることが明確になった。

その他、JSAFのこういうサポートが良かった、対応が良かった、などがあれば教えてください。

留学(特に渡航)の流れを把握することができて安心につながった。またJSAF卒業生の話にはたくさん刺激をもらった。留学先でも思い返して自分も頑張ろうと頑張れた。

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