JSAF派遣生留学体験談JSAF EXPERIENCE
成蹊大学文学部国際文化4年
- 留学先 :ストラスブール大学
- 留学時期:2022年秋派遣
- 留学期間:2022年9月~2023年6月
留学の目的は何でしたか。目的は達成されましたか。
アカデミックレベルの英語と、日常会話程度のフランス語の修得
ある程度、達成できたと思います。
大学のある街について
どんなところですか:大きすぎず小さすぎず、便利できれいな街です。
ダウンタウンまでのアクセス:chateauからは1時間弱かかるので、少し遠いです。
お薦めスポット:Le Parc de l’Orangerie という小さな公園。
その他:クリスマスマーケットがとても有名で、多くの人で賑わっていました。
学生同士の交流・友人関係について教えてください
現地の学生:ストラスブール大学で日本語を学んでいる学生と多く知り合うことができました。
他の国からの留学生:EMの授業やイベントで出会った学生。
日本人:chateauに住んでいたJSAFからの留学生。
大学キャンパスの設備、雰囲気
EMは大学というよりはビジネススクールで、内部にカフェやバーが併設してあります。
図書館はあまり大きくないですが、静かに勉強している人がたくさんいます。
キャンパス内外の治安はいかがですか
キャンパス内:良いと思いますが、大学の図書館で、PCを置引きされたという話は耳にしました。
キャンパス外:スリなどの軽犯罪を除いては、比較的治安は良いと思います。
学生生活について
1週間のおおまかなスケジュールを教えて下さい。
月曜〜金曜:授業と課題、金曜午後は友達と遊ぶ、土曜日:買い物、日曜日:休息
友達、クラスメイトとの交友関係、付き合い方を教えて下さい。変化はありましたか。
クラスメイトとは不定期で、ご飯を食べに行ったり、お互いのフラットでおしゃべりしたり、飲みに行ったりしました。日本語学科のフランス人の友達とは、毎週金曜日に必ず会って、language exchangeをしていました。
留学生活の中で、最も良い思い出、大変だった思い出をそれぞれ教えて下さい。
最も良い思い出は、日本語学科のフランス人学生と友達になれたことです。それぞれがお互いの言語と文化に興味があるため、様々な意見を交換したり議論したりできたことがとても刺激的でした。その上、とても良い友人にもなることができ、実家に連れていってくれたり、家族や他の友人も紹介してくれたり、素敵な思い出ができました。
大変だったのはフランス語で、授業についていくこともそうですが、体調を崩して病院にかかったときに、受付などでフランス語しか通じなかったため苦労しました。
一番の息抜きの方法は何ですか。
友達と会って何気ないおしゃべりをしたり、1人で部屋でゆっくりしたりすること。
日本から持っていったノートパソコンの使用頻度や必要性、またどのようなことに使っていたか(授業の課題、リサーチ、音楽、スカイプ等々)について教えて下さい。
授業や勉強はもちろん、息抜きにNetflixを見るときなど毎日使っていました。
日本の家族、友達とはどのくらいの頻度で、どのように連絡をとっていましたか。
家族とは週に1回、ビデオ通話をしていた。友達とはメッセージでやりとりする程度。
留学先に持って行った方がよかったもの、持っていけばよかったもの、不要だったものなどあれば教えてください。
ストラスブールは思ったよりも寒かったので、暖かい服をもうちょっと持っていけば良かったと思います。フランスでも買うことはできますが、サイズなどの問題もあるため、簡単ではないです。
寮(ホームステイ)生活/ルームメイト(ホストファミリー)についてお書きください。
ルームメイトとの関係(どのくらい接点がありますか)
ルームメイトとの関係は良好だったため、部屋で毎日顔を合わせるだけでなく、時々一緒に出かけることもあった。
食事(カフェテリア、自炊の方法やバランスなど)
フランスでは外食すると高くつくので(レストランでは安くて2000円〜)、ほとんど自炊していた。
大学のカフェテリアも利用することはほとんどなく、昼食には簡単なサンドイッチなどを持参していた。
大学内の活動に参加していますか。
大学の女子フットサルのクラブ。
スポーツはしていますか?具体的に教えてください。
上記のクラブで週に1回2時間、フットサルをしていました。
休み中の過ごし方について教えてください。
友達と出かけたり、旅行に行ったりしていました。ただしフランスでは、日曜日はほとんどのお店が閉まるので、必要な用事は土曜日のうちに済ませるよう注意が必要です。
おすすめのイベントやクラブ活動があれば教えてください。
学生が留学生向けに開催しているイベントは、友達を作りやすいのでおすすめです。EMのオリエンテーションでWhatsAppのアカウントやインスタグラムを紹介されるので、是非フォローしてイベントをチェックしてみると良いと思います。
学部授業①
- コース番号 :EM023M18B1
- 授業タイトル:The European Single Market : Challenges and Consequences
- 単位数 :5
授業形式(レクチャー・セミナー・ラボなど)
レクチャー、学生のグループプレゼンテーション
評価のつけ方(テストの種類、回数、評価の割合など)とそれぞれの結果(点数、グレードなど)
平常点40%, 中間試験20%, グループプレゼンテーション40%
授業を通して学んだこと(授業内容)
ヨーロッパの単一市場がどのように機能しているか。
全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など
EU内部のさまざまな機関や、立法のプロセスについて学ぶことができた。グループプレゼンは授業内で準備時間がほとんど取られないため、他のメンバーとスケジュールを調整しながら準備するのが大変だった。
学部授業②
- コース番号 :EM054M2UB1
- 授業タイトル:International management
- 単位数 :5
授業形式(レクチャー・セミナー・ラボなど)
レクチャー、ワークショップ、プレゼンテーション
評価のつけ方(テストの種類、回数、評価の割合など)とそれぞれの結果(点数、グレードなど)
平常点40%, 期末試験60%
授業を通して学んだこと(授業内容)
多国籍企業で働く際に、注意するべき点やいかにして成功できるか。
全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など
多様なバックグラウンドを持つ学生たちと共に、仕事に関する考え方や姿勢の違いを実感しながら、学ぶことが楽しかった。実践面にフォーカスした授業だった。
学部授業③
- コース番号 :EM02FM86B1
- 授業タイトル:Français des Affaires II (B1) /(B2)
- 単位数 :5
授業形式(レクチャー・セミナー・ラボなど)
セミナー、グループプレゼンテーション
評価のつけ方(テストの種類、回数、評価の割合など)とそれぞれの結果(点数、グレードなど)
平常点25%, 中間試験25%, 期末試験25%
授業を通して学んだこと(授業内容)
ビジネスシーンで用いるフランス語。
全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など
B1のクラスに挑戦してみようと思い登録したところ、人数が集まらなかった関係でB2と合同のクラスとなったようで、自分にとって非常にフランス語のレベルが高かった。ついていくのは大変だったが、予習と復習をしながら授業に臨むことで、フランス語力がとても向上したと感じた。
学部授業④
- コース番号 :EM1F4M57B1
- 授業タイトル:Ethics and Management
- 単位数 :5
授業形式(レクチャー・セミナー・ラボなど)
レクチャー
評価のつけ方(テストの種類、回数、評価の割合など)とそれぞれの結果(点数、グレードなど)
課題10%, グループ課題30%, 期末試験60%
授業を通して学んだこと(授業内容)
企業倫理について。
全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など
本来の自身の専攻とは全く異なる方面であり、予備知識が無かったため、難しく感じた部分があった。しかしながら、新しい分野について学ぶことができたのは有意義だった。
学部授業➄
- コース番号 :EM1FKM01A
- 授業タイトル:French culture and Society
- 単位数 :3
授業形式(レクチャー・セミナー・ラボなど)
レクチャー
評価のつけ方(テストの種類、回数、評価の割合など)とそれぞれの結果(点数、グレードなど)
平常点50%(出席・中間テスト・プレゼンテーション)、期末テスト50%
授業を通して学んだこと(授業内容)
歴史や具体的な事象、最近のニュースなどを通して、フランスの社会や文化、フランス人特有といえるメンタリティなどを学んだ。
全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など
様々な国や地域の生徒が授業に参加しており、フランス文化という1つの対象について、様々な角度や視点から比較し考察することができて興味深かった。グループプレゼンテーションの準備は、協力しながら進めなければいけないため、授業時間外でのコミュニケーションも必要となり、大変だった。
学部授業⑥
- コース番号 :EM02EM82A2
- 授業タイトル:Développer l’expression orale et écrite I (A2) Groupe 2
- 単位数 :3
授業形式(レクチャー・セミナー・ラボなど)
レクチャー
評価のつけ方(テストの種類、回数、評価の割合など)とそれぞれの結果(点数、グレードなど)
平常点50%(出席・中間テスト・プレゼンテーション)、期末テスト50%
授業を通して学んだこと(授業内容)
A2レベルのフランス語の文法や単語。複合過去・半過去・単純未来・近接未来・中性代名詞・比較など。
全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など
文法は日本の大学で既に学習していたことだったが、フランス語でのスピーキングが難しかった。
一方で先生はとても優しく、フランス語で分からない部分は英語を使って話しても良いと言ってくれていたため、安心して授業に参加することができた。
学部授業 ⑦
- コース番号 :INTS 360
- 授業タイトル:The European Union and Contemporary European Affairs
- 単位数 :3
授業形式(レクチャー・セミナー・ラボなど)
レクチャー
評価のつけ方(テストの種類、回数、評価の割合など)とそれぞれの結果(点数、グレードなど)
授業参加25%、プレゼンテーション25%、期末テスト50%
授業を通して学んだこと(授業内容)
国連やEU, NATOなどの国際機関が、いかに安全保障に取り組んでいるか。
全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など
アメリカ人の学生が、国際社会をどのように見ているのかを感じることが出来て非常に興味深かった。特にマーシャルプランなどによって、ヨーロッパ統合のきっかけをもたらしたアメリカと、ヨーロッパがいかに協力しているか、あるいはどのように異なっているかを考えることができた。
学部授業 ⑧
- コース番号 :INTS361
- 授業タイトル:Borders and European Integration from a comparative
- 単位数 :3
授業形式(レクチャー・セミナー・ラボなど)
レクチャー
評価のつけ方(テストの種類、回数、評価の割合など)とそれぞれの結果(点数、グレードなど)
グループプレゼンテーション30%、個人プレゼン25%、個人レポート25%、Intercultural management 20%
授業を通して学んだこと(授業内容)
EUやシェンゲン協定の枠組みの中で、ヨーロッパ諸国がいかに国境管理を行なっているか。またそれに伴って直面している移民や難民などの問題について。
全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など
周りを海に囲まれている日本と、ヨーロッパでは、bordersに対する感覚が全く異なることを感じ取ることができた。特に、このストラスブールというドイツ-フランスの国境に位置する象徴的な場所で学ぶことができたのは貴重な経験になったと思う。
履修した授業の課題の中で、特にがんばったもの、自信作について教えて下さい。
エッセイ・ペーパー
科目名:Borders and European Integration from a comparative European‐American perspective
題材:How Malta Has Dealt with Refugees within the European Union
内容:大変だったこと、やり遂げての感想:期末レポートとして、自身の関心のある国境問題について、それまでの授業内容を反映させながらまとめた。そのため授業で学んだことを、より自分なりに熟考する良い機会となった。
プレゼンテーション
科目名:The European Union and Contemporary European Affairs
題材: Are European Solidarities & Identities Stronger than Western Solidarities & Identities?
内容:民主主義の原則や人々の認識など、多角的にアイデンティティについて考察する。
大変だったこと、やり遂げての感想:ヨーロッパとは何を指すかという定義から自分で設定して議論を進める必要があったため難しいと感じた。人々のアイデンティティを形成する様々な要素について考えることができて興味深かった。
学部授業を総括して、日本の授業と違う点、留学先国の授業の特色、自分が感じたことなどを自由にお書き下さい。
EMにて英語で行われる授業はほとんど、留学生に向けたものであった。一方、英語でも留学生よりもフランスの現地学生が多い授業も幾つかあったが、それらの留学生向けの定員は限られていた。そのためどの授業においても国際色豊かで、さまざまな視点からの意見を聞くことができた点が面白かった。
語学力について
留学開始当初と比べ外国語力はどのくらいついたと感じますか?
英語に関して、もともと苦手意識があまり無かったリスニングとスピーキングでは大きな変化を感じなかったが、語彙が増えたため、リーディングとライティングのスキルが上がったと感じる。一方、フランス語においては、リスニング/リーディングと、語彙力が飛躍的に伸びたと感じている。
語学力上達のために、工夫したこと、努力したこと
リスニング | ●苦労した点 アメリカからの学生と雑談する中で、多くのスラングが使われていたこと。 ●工夫した点 スラングについても、ネットなどを通じてある程度、勉強した。 |
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リーディング | ●苦労した点 全く新しい分野の授業で、知らない単語ばかりのテキストを読む必要があったこと。 ●工夫した点 知らない単語で繰り返し用いられているものは、ノートなどにまとめて覚えるようにした。 |
ライティング | ●苦労した点 レポートなどで、長く論理的な文章を書いたとき。 ●工夫した点 最初から書き始めるのではなく、アウトラインを書き出して要点や論理展開を確認する。 |
スピーキング | ●苦労した点 プレゼンなどで、英語で長い文章を人前で話すこと。経験が無かったために苦労した。 ●工夫した点 事前に練習する。又ほかの人のプレゼンなどをよく見て、参考にする。 |
語学力上達のために、工夫したこと、努力したことを教えて下さい。
少しずつでも日々、語学の勉強をする。SNSで英語・フランス語に関するアカウントをフォローしたり、ポッドキャストを聞いたりして、気軽に言語に触れる機会を増やす。
留学全体を総括して
留学を通して身に付いた、成長したと感じる点はどんなところですか。
慣れない環境においても、勇気をもって行動できるようになったこと。
留学先の国、大学について、出発前と考え方やイメージが変わった点はありますか。
フランスの人はあまり英語を話さず外国人に冷たいという噂を聞いていましたが、ストラスブールはEUなどの国際機関が設置されていて、ドイツとの国境に接していることもあり、実際には他の言語や文化に寛容だと感じた。
これからの目標、進路についてはどのように考えていますか。
院に進学するつもりです。
同じ大学へ留学する後輩へのメッセージ、知っておいたほうが良いことを教えて下さい。
出発する前に、語学の勉強や情報収集をなるべくしておくと良いと思います。
留学後のプランについても、お家の人と話したり、担当教員と相談したりしておくべきだと思います。
留学全体を総括して
留学を通しての現在の想いについて、自由に書いて下さい。
留学には大きなお金と時間がかかっているため、現地にいる期間だけでなく、留学に行くことを決断するところから、帰ってきて就職や院進の準備をするところまで、悩むこともたくさんありました。しかしその分、自分と向き合って考える貴重な時間を取ることができたと思います。
派遣先大学に向けて、メッセージを自由に書いてください。
I am very grateful that I could spend such a precious moment through the study at EM. The courses were interesting, and the professors and the staff were always supportive. I would like to appreciate the great environment.
JSAFサポート(事前英語学習、出発前オリエンテーションについて)
申込から出発までのJSAFによる英語勉強サポートは、役に立ったと感じますか。
あまり感じない。様々なレベルの人が1つのクラスにまとめられていたから。特にReadingのクラスは、個人での作業時間が長く、テキストを読み終わってから待つ時間が長かった。
JSAFでの出発前オリエンテーションは、役に立ったと感じますか。 | 思います。出発前に、不安な点を直接確認する機会を設けていただけたことで、安心することができました。 |
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その他、JSAFのこういうサポートが良かった、対応が良かった、紹介された留学先がぴったりだったなど。 | フランス語圏で、英語で勉強したいという願いを叶えてくれる留学先をご紹介してくださって、本当に感謝しています。また留学先を決めるまで、何度も親身に相談に乗ってくださったことがとても印象深く、そのおかげで納得するまで考えた上で、決断することが出来ました。 |