JSAF派遣生留学体験談JSAF EXPERIENCE

順天堂大学国際教養学部国際教養学科4年 竹島 智也さん

・留学先:テネシー工科大学

・留学時期:2022年秋

留学しようと思ったきっかけは何ですか?

大学も3年生後半で、パンデミックの影響もあり、留学できるとは思っていませんでしたが、親の方から勧めてくれたので、休学していくことにしました。

留学の目的は何でしたか?

語学力を鍛えること、異文化を体験し理解すること、海外の大学の授業を知ることを主に目的としていました。

留学開始当初と比べ語学力はどのくらいついたと感じますか?

日本だと英語で話す機会はほとんどなかったので、スピーキングは結構鍛えられたと感じました。ライティングやリスニングも授業を受ける中で向上したと思います。ただ、日本でも大学受験や大学の授業などで比較的重点的に行っていたリーディングについてはあまり変化は感じませんでした。リーディングの上達にはもっと集中的な練習が必要になるのだと思います。

テネシー工科大学を選んだ理由は何ですか?

治安が良いというのが主な理由の1つです。アメリカに行くこと自体初めてで、危ないところという印象が強くありました。TTUは選べる大学の中で一番治安が良いという風に聞き、実際に日本とあまり変わらずに過ごせたと思います。
加えて、選べる授業数が十分に多く、寮の部屋も悪くなかったということもあります。

テネシー工科大学の設備、雰囲気はどうでしたか?

キャンパスは想像以上に広く、建物も綺麗でした。日本とは違った風景が新鮮で、キャンパスを散歩するだけでも楽しいです。
大学があるクックビルはダウンタウンから離れた町ということで、治安も良くて安心して過ごせました。ダウンタウンが遠いので気軽に遊びに行けるところが少ない大学でもありますが、その分勉強や運動、私の場合はピアノの練習にも集中することができました。大学にはジムやカフェテリア、楽器の練習部屋など施設が充実しており、イベントも頻繁に開催されているので、キャンパス内でも十分楽しめると思います。
現地で友人ができれば車で遠くにも遊びに行けるので、退屈することはありませんでした。

テネシー工科大学の学部授業は日本の授業形式とどのような違いがありましたか?

日本よりも良いなと思った授業形式の違いは授業時間が短いことです。日本の大学は基本的に90分だと思いますが、TTUでは短いもので50分、長くても75分でした。その分、日本よりも1週間のコマ数が単位によって2~5と多く、それに合わせて課題も多いです。
私は短い時間でも週3くらいのペースで授業が進むこっちの授業形式の方が、内容も忘れず集中して取り組むことができて良いなと感じました。
また、同じ授業に対して先生が複数人おり、時間帯もいくつかあるので、同じ時間帯に取りたい授業があって取れないといったこともありませんでした。加えて、どのクラスも基本的に10~20人くらいの少人数クラスで、先生や学生と比較的近い距離間で取り組むことができる点も良かったです。
あと、これは授業形式のおかげかはわかりませんが、夏休み、冬休みが長く、比較的短いですが秋休みや春休みもあるのが嬉しかったです。

語学力上達のために工夫したことを教えてください。

現地の学生が使っている表現を真似することや、言葉に詰まったときに言いたかったことを後でうまい英語に直すことは意識して行っていました。
他にも授業中の先生の説明や、友達との会話などで見聞きした知らない単語をメモして覚えることもやっていました。しかし、全部をメモして覚えていく作業は大変で退屈で、それに加えて授業中に見聞きした単語は普段使わないようなものも多くあったので、この作業はすぐにやめました。続けた方が良かったとは思いますが、あまり負担にならないやり方が良かったので、代わりに単語が分からなくても言いたいことが分かるように意識したり、どうしてもわからないときはそれを聞き直すことを意識したりしていました。知らない固有名詞は良く聞き返していたと思います。

留学を通して自分が一番成長したと感じること

月並みですが、価値観が変わったことで、気持ちの面で前よりも成長できたと感じています。アメリカの生徒の自由な振る舞いを見て、もっと自由にして良いんだと思えました。同時に、日本にいたときは少し周りを気にしすぎていたり、型にはめて考えすぎていたりしたのかもしれないとも感じました。
また、現地で暮らす中でアメリカの生徒たちの授業への取り組み方や遊び方など、文化についても深く知れたと思います。このような経験も、自分の中での世界観や考え方の変化につながっていると感じています。

JSAFサポートについて感想を教えてください。

留学前に英会話や聞き取りの練習をするプログラムに参加できるところはありがたかったです。また、留学中に気を付けるところをまとめたハンドブックがあり、渡航前後ではとても役に立ちました。メールで問い合わせた際も回答が早く、安心できました。

これから留学する後輩へのメッセージはありますか?

これから留学する方へ伝えたいのは、不安でも行ってみればなんとかなるということです。
多分渡航の前後が一番大変で、不安になると思います。私はそうでした。予定通りの飛行機に乗れなかったり、空港の職員の人の言っていることが理解できなかったり、そもそも職員の人がいなくて探し回ったり、アメリカの国内線の機内が冷房効きすぎて寒かったりと、大学にたどり着くまでいろいろとありとにかく必死でした。
寮についた時には深夜1時を過ぎていて、日本から数えて24時間以上その日は起きていたと思います。初日は寝具がなくてマットレスだけなのに加えて、飛行機と同じように冷房の温度がとても低く、その設定をいじるのにもだいぶ時間がかかっため、結局就寝したのが4時前くらいでした。ただ、その日はすでに新入生を歓迎するウェルカムウィークが始まっていたので、昼前には起きて午後から歓迎パーティーなどイベントに参加していました。
いきなり初対面の現地の学生複数人と会話しなければならなず緊張しましたが、私は運良くそこで最後まで仲良くできた友達を作ることができました。それでも終わったころにはだいぶ疲れていて、寮で一人になったときには、このままやっていけるのかと心細くなって、ネットで同じような人がいないかとか、こういう時の気の紛らわせ方などいろいろ調べて気分を落ち着けながら過ごしていました。
こんな調子でしたが、それでもなんとかなりました。
長くなりましたが、いろいろ問題が起こってもなんとかなる、ということが伝われば嬉しいです。