JSAF派遣生留学体験談JSAF EXPERIENCE

獨協大学言語文化学科言語文化学科4年

  • 留学先 :セントクラウド州立大学
  • 留学時期:2023年秋派遣
  • 留学期間:2023年8月~2024年5月

大学について

大学キャンパスの設備、雰囲気

娯楽から勉強まで何でもそろっているため基本的に困ることはありませんでした。スーパーがバスに乗らなければいけない距離なので、少し不便さがありましたがそれ以外は何でもそろっています。周りが自然豊かなこともあり、常に活気があるというよりは、穏やかな雰囲気です。

学生同士の交流・友人関係について教えてください

現地の学生:ミネソタ州とウィスコンシン州出身の学生が多いです。実家が近い人が多いので、招待してもらうこともありました。

他の国からの留学生:ネパールからの留学生がとても多く居ます。日本のアニメが好きな人が多く仲良くなるきっかけでした。

日本人:日本の大学と提携しているため多くの日本人留学生がおり、情報共有の面でお互い助け合っていました。

大学のある街について

どんなところですか:郊外という感じで、栄えているというよりは自然を楽しめる穏やかな場所です。

ダウンタウンまでのアクセス:キャンパスから歩いて15分の所にあります。

お薦めスポット:ダウンタウンです。歩いているといろんなお店を発見できて楽しいです。

キャンパス内外の治安はいかがですか

キャンパス内:良いと思います。事件が起こることもなく不安を感じることはありませんでした。

キャンパス外:明るい時間帯以外は出歩かないようにしていました。

初日のオリエンテーションは分かりやすかったですか

留学をサポートしてくれる現地の学生が、買い物に連れて行ってくれたり寮の説明をしてくれたのでとても助かりました。

寮(ホームステイ)生活/ルームメイト(ホストファミリー)について

ホストファミリー/ルームメイトとの関係

秋学期まではルームメイトがいましたが、お互いの生活リズムが異なっていたのであまり話す機会はありませんでした。帰りが遅くなる時や鍵を忘れた時に連絡を取れるよう、連絡先の交換は初めのうちに行っていました。

課外活動についてお書きください。

大学内の活動に参加していますか。

イベントはよく参加していました。イベントに参加すると授業が被らない友達にも会うことが出来たので、親交を深めるためにもなるべく参加するようにしていました。

スポーツはしていますか?

公式的なクラブには参加していませんでしたが、寮に卓球やビリヤードができる場所があったのでよく友達と遊んでいました。

休み中の過ごし方について教えてください。

週末にホッケーの試合があったのでそれを見に行ったり、友達を集めて料理をしていました。主に日本食を作ってグローバルな友達とシェアしたりしました。

おすすめのイベントやクラブ活動があれば教えてください。

学内イベントはどれに参加してもハズレがないと思います。毎回多くの学生が参加するので友達と仲を深める良いチャンスだったと思います。なのでどのイベントに参加するかよりもできるだけ多くのイベントに参加することをお勧めします。

学生生活について

1週間のおおまかなスケジュールを教えて下さい。

月曜から木曜までは授業と課題に専念していました。平日に全ての課題を終わらせるようにし、週末は友達との時間を楽しんでいました。

留学生活の中で、最も良い思い出、大変だった思い出をそれぞれ教えて下さい。

良い思い出:最も良い思い出は、イースターです。友達の家に行き、卵ペインティングや卵探し、イースターにちなんだ料理などアメリカの文化を存分に体験することが出来ました。寮暮らして家庭料理を食べる機会もなかったので、アメリカの食文化を知れたことも良い経験になりました。

大変だった思い出:最も大変だった思い出は、授業になれず毎日予習と課題に追われていたことです。毎回どの授業でも次回までの課題が出され、一つ一つに時間がかかっていたので毎日夜遅くまで図書館に籠って勉強をしていました。友達と交流したくても時間を割くことができず、勉強に追われていたことが本来の目的を達成出来ていないように感じて辛かったです。二学期目からは課題の量にも慣れてイベントや友達との時間を大切にすることが出来たので、留学の前半が特に大変だった時期だと思います、

一番の息抜きの方法は何ですか。

私の場合は、キャンパス周辺を散歩することでした。英語でのコミュニケーションで辛い思いをしたり勉強で息が詰まりそうになった時はよく散歩に行っていました。キャンパス周辺が自然豊かで動物も沢山居たので癒しになり、良い息抜き時間でした。

日本から持っていったノートパソコンの使用頻度や必要性、またどのようなことに使っていたか(授業の課題、リサーチ、音楽、スカイプ等々)について教えて下さい。

ノートパソコンはどの授業でも必須でした。課題は基本的にオンラインなので平日は常に持ち歩く必要があると思います。図書館にもパソコンはありますが、授業で使うスライドを事前に出してくれる先生もいたので、授業中メモを取るためにも必須でした。

日本の家族、友達とはどのくらいの頻度で、どのように連絡をとっていましたか。

家族とは2,3ヶ月に1回電話で報告をしていました。その時に送って欲しいものがあれば伝えていました。友達とはたまにメッセージのやり取りをする程度でした。家族への定期報告は忘れずに、基本的にはキャンパスでの交友関係を重視するようにしていました。

大学のサポートセンター(ライティングセンター、チューターなど)は利用しましたか。 利用した場合、勉強を進める上で役に立ちましたか。

ライティングセンターは先生から利用するよう指定があった場合のみ利用していました。エッセイの書き方は先生から事細かく指示が出されていたので、質問は基本的に先生に聞いていました。

留学先に持って行ってよかったもの、持っていけばよかったもの、不要だったものなどあれば教えてください。

持って行けばよかったもの:就職活動を控えている人は、現地でしないと思っていてもスーツを持ってくることをお勧めします。その他は意外と何とかなるので、下着やズボン以外の洋服や日用品はこだわりがなければアメリカで調達してもいいと思います。

到着後すぐに購入が必要だったもの:ベットシーツ、掛け布団、枕、洗面用具

JSAF留学プログラム費以外でかかった費用の目安をそれぞれ教えてください。

旅行に関する費用
・国際航空券代(往復):37万円
・現地での旅行費用:20万円

個人的な諸費用(こづかい、買物代など)合計:10万円

携帯電話料金:4万5000円

ミールプラン以外の食事代:2万円

学部授業①

  • コース番号 :SOC111
  • 授業タイトル:Social Problems
  • 単位数   :3

授業形式(レクチャー・セミナー・ラボなど)

レクチャーとディスカッション

評価のつけ方

毎週のクイズ(計14回)、2回のReflection Paper。

授業を通して学んだこと(授業内容)

アメリカの主に人種、性別による差別、社会問題について。人種や性別などのアイデンティティが個人の経験にどんな影響を及ぼし、それが社会システムとどのように結びついているかを学びました。

全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など

社会問題について、アメリカの学生の意見を聞けたことが特に興味深かったです。社会問題に対する意見はその国の文化によって影響され、住む国が違えば意見も大きく異なるのだと学びました。

学部授業②

  • コース番号 :HIST110-01
  • 授業タイトル:Western Civilization 1 Antiquity to 1500
  • 単位数   :3

授業形式(レクチャー・セミナー・ラボなど)

レクチャー

評価のつけ方

各チャプターのクイズ30%、出席20%、エッセイ2回各15%、最終テスト20%

授業を通して学んだこと(授業内容)

中世までの世界史を学びました。特にヨーロッパの宗教対立に焦点を当て、信念や信条の違いがどのように相手の理解を妨げるかを学びました。

全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など

同じ歴史の授業でも、学生の意見を求められることが多かったことが印象的でした。自分がその時代に居たらどう反応するか、当時の人たちは何を意図してそれを行ったのか想像することが求められていたので、新たな視点で学ぶことができ楽しかったです。

学部授業③

  • コース番号 :GWS 201-01
  • 授業タイトル:Introduction to Gender and Women’s Studies 
  • 単位数   :3

授業形式(レクチャー・セミナー・ラボなど)

ディスカッションベースのレクチャー

評価のつけ方

毎週の小テスト20%、授業内ディスカッション20%、ジャーナル20%、Midterm project20%、Final Project20%

授業を通して学んだこと(授業内容)

社会の男女不平等について、歴史から現代の職商業上での差別について学びました。また、性自認と性別の違いやLGBTQの人々が感じる社会での抑圧について学びました。

全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など

授業柄、実際に性的少数派の人達がいたのでリアルな声を聞けたことがとても興味深かったです。彼らの経験談への周囲の反応も含め、いかに自身の性多様性への知識や理解が足りていないかを実感し、もっとそのトピックに関するニュースや社会活動に目を向けようと思いました。

学部授業④

  • コース番号 :CSJ 11-01
  • 授業タイトル:Crime and Justice inAmerica
  • 単位数   :3

授業形式(レクチャー・セミナー・ラボなど)

レクチャー

評価のつけ方

テスト4回、各100ポイント課題3回、各30ポイント、オンラインディスカッション50ポイント

授業を通して学んだこと(授業内容)

アメリカの司法制度について基礎的なことを学びました。加えて、司法制度の問題点についてもドキュメンタリー映画で実例を見ながら学びました。

全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など

アメリカの基本的な司法制度を学んだあとに、社会問題でもある逮捕件数の多さに対して裁判が間に合っていないことから司法取引に持ち込まれるケースが多いことを知りました。犯罪率の高さは裁判で正式に捌く機会を減らしていることから、犯罪問題の根深さを学びました。

履修した授業の課題の中で、特にがんばったもの、自信作について教えて下さい。

エッセイ・ペーパー

科目名:Race in America

題材:アメリカのアジア人差別について

内容:黒人差別と異なり、アジア人差別はなぜ取り上げられることが少ないのか、について書きました。その要因としては、アジア人は差別を受けても同じコミュニティ内で話す傾向があるのでほかの人種に知られにくいこと、アジア人は他の人種に比べて勉強や仕事面で優秀なイメージがあることから、差別が起きている認識があまりされていないことが挙げられました。

大変だったこと、やり遂げての感想:アジア人として、黒人と白人の2つで議論されがちな人種問題に他の人種差別も見逃してはならず今後も話し合われるべきだと主張することは、表現の仕方に注意する必要があると感じていました。他の学生がプレゼンテーションの中で白人と黒人のみにフォーカスしていたので、少し話しにくさがあったと思います。

プレゼンテーション

科目名:Introduction to Gender and Woden’s Studies

題材:フェミニストであるグローリア・アンサルドゥアについて

内容:彼女の生い立ちとレズビアンである事実が彼女の人生の経験に及ぼした影響と、女性活動家として訴えてきたことについて書きました。

大変だったこと、やり遂げての感想:彼女の生い立ちには、人種、性自認、労働階級などが交差的に絡み合っていたので、複雑な環境を想像することが大変でした。アメリカという人種の多様な国で、労働階級のレズビアンの有色人種として生活することの生きづらさは、日本で生まれ育った私とは全く異なるものであり、自分のアイデンティティが人生に及ぼす影響の大きさを知りました。

学部授業を総括して、日本の授業と違う点、留学先国の授業の特色、自分が感じたことなどを自由にお書き下さい。

日本と大きく異なるのは、教授と学生が対等な関係であることです。教授は学生の意見を大切にしているので、授業の進め方についても学生に意見を求めながら決めていくことが多かったと思います。また、どの授業でもディスカッションの場が設けられており学生が何を感じたかなど、自分の考えを持つことも重視されていたと思います。授業を作るのは先生だけでなく学生も参加する必要があることを実感させられました、

語学力について

留学開始当初と比べ外国語力はどのくらいついたと感じますか?

流ちょうに話せるまではまだ道のりがあると思いますが、日常会話はできるようになったと思います。理由としては、最初は単発的な会話ばかりで、話を続けることができなかったのですが現在では話を広げて気軽に会話できるようになったからです。

語学力上達のために、工夫したこと、努力したこと

リスニング

苦労した点:どこの訛りの英語かによって聞き取れる量が異なるので、リスニング力を上げられているのかどうかを知ることが難しかったです。リスニング力が上がってきたなと思っても話す相手によっては会話が成り立たなくなることがあったので、落胆することも多々ありました。

工夫した点:とにかくいろんな人と会話をするようにして耳が慣れるようにしました。特に学食はいろんな友達と話せる良い場所だったので意識的に同じテーブルに座るようにしていました。

スピーキング

苦労した点:授業のディスカッションが特に大変でした。会話の内容が難しくなるので、言いたいことがうまく伝えられずに議論にうまく参加できない時がありました。

工夫した点:授業のディスカッションに関しては事前準備をすることが一番効果的だったと思います。トピックに関連する話を準備したり、ある程度何を話すか決めるようにしていました。

リーディング

苦労した点:量の多さに苦労しました。一つの授業で3つほど記事が出されて、その週のうちに読み終えなければ授業についていけないのでいかに効率よくこなすかがポイントでした。

工夫した点:最初は慣れるしかないと思ったので、とにかく時間をかけて読むようにしました。大量のリーディングをこなすことに慣れてきたら、段落ごとの重要なセンテンスを見つけることに集中し、すべての文章を読み込もうとしないことで効率的に理解するようにしました。

ライティング

苦労した点:自分のボキャブラリーが少ないことや、表現の幅が広くなかったのでエッセイにふさわしい文章を書けずにいました。

工夫した点:翻訳機を使って自分の英文を修正しました。まずはできる限りの英語で文章を書き、翻訳機を使って日本語を確認しました。不自然な場所があれば直して、その文章を翻訳機で英文に訳します。そうすることで新たな表現を学んでいました。

留学全体を総括して

留学の目的は何でしたか

自分の英語力を徐上達させることと、現地の人と交流したり、大学での勉強を通してアメリカ人と社会の理解を深めたいと思っていました。

上記の目的は達成されましたか

英語力に関しては帰国後も勉強し続けなければならないと感じています。一方で大学の勉強を通して、より異文化社会に対する理解が深められたと思います。私は特に社会問題に関する授業を取っていました。アメリカ社会に人種や性別、宗教などを理由にどんな差別があるのかを学び、それが個人の価値観にどう影響しているかを課題のリーディングやディスカッションを通して知ることができました。留学全体を通して元々学びたかった、社会のシステムや文化が個人の考えに与える影響について学べたことは自分にとって留学してよかったと思えた理由です。

留学を通して身に付いた、成長したと感じる点はどんなところですか。

行動力が着いたと思います。何をするにも日本と異なるので聞かなければ分からないことばかりだったため、問題を解決するには自ら聞きに行ったり、交渉したりと行動を起こす必要がありました。日本に居たらスマホで軽く調べて終わりそうなことでも、英語で人に聞く必要があったので自ら行動を起こすことに対して、ハードルの高さが自分の中で変わったと思っています。

留学先の国、大学について、出発前と考え方やイメージが変わった点はありますか。

アメリカには日本のようなおもてなし文化がなく、接客はどちらかと言うと冷たいというイメージがありました。しかし実際にスーパーなどで分からないことを聞くととても丁寧に説明してくれたり、フランクに会話を広げてくれることが多々ありました。そこから、質の良いサービスの基準が異なると気付かされました。私が感じたのは、アメリカでは最初から手順や案内が明確であるのではなく、店員とのコミュニケーションが重視されているということです。日本のように、何でも事細かく説明されていることがサービスの質の良さではなく、店員の対応が親切で、楽しい会話の時間を提供してくれるかがより重要視されているように感じました。だからこそ、レストランでも今日の調子を聞かれたり、テーブルに担当の店員が付いてその時限りのコミュニケーションで楽しませてくれるのでは無いかと感じました。

これからの目標、進路についてはどのように考えていますか

異なる社会で生活したことは私の考えに様々な影響を及ぼしてくれたと思います。その経験は今後自分が何か選択をする時に自分の背中を押してくれると思っています。現在は日本で就職をしたいと考えていますが、自分の経験を元に新しいことにも臆せずチャレンジしていきたいと考えています。英語力に関してはまたまだ伸びしろがあると思うので、英会話などで喋る機会を無くさないよう継続して勉強を続けていきたいと考えています。

同じ大学へ留学する後輩へのメッセージ、知っておいたほうが良いことを教えて下さい。

留学期間中の計画を細かく考えておくことをおすすめします。留学生活に慣れてくるとどんな人でも、気が緩んでしまうことがあると思います。私は留学中の時間を有効活用するためにも、目標と細かな計画を立てておくべきだったと感じたので出発前になるべく考えておくといいと思いました。あとは、友達との時間を大切にすることです。留学が終わってしまえば気軽に会えなくなってしまうので、日々の友達との時間を大切に、留学生活を楽しんでください!

上記の質問以外で、留学を通しての現在の想いについて、自由に書いて下さい。

9ヶ月間、毎日が濃くて短いけれどとっても充実した時間を過ごせました。今後の人生でアメリカの学生として生活することは二度とないと思うので、貴重な経験ができたと思います。日本に帰って、日本の生活に直ぐに慣れてしまったことは少し悲しくもありますが、この経験を次に繋げられるようこれからも頑張りたいと思います。

JSAFサポート(事前英語学習、出発前オリエンテーションについて)

申込から出発までのJSAFによる英語勉強サポート(FLOW含む)は、役に立ったと感じますか。またそれはなぜですか?

留学を終えて、役立ったと感じています。留学ではスピーキング力をどれだけ身に付けているかが、留学生活を順調に進めていくためのポイントであったと思うので、英語勉強のためのアプリを利用できていたことはとても助かりました。

JSAFでの出発前オリエンテーションは、役に立ったと感じますか。またそれはなぜですか?なるべく詳しくご記入ください

役立ったと思います。留学準備は分からないことだらけで、ネットで調べるだけでは情報が足りないことからも出発前に同じ留学生に会い、情報共有できたことは良かったと思います。また、不安な気持ちも共有することができたのも個人的に良かったと思います。

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