JSAF派遣生留学体験談JSAF EXPERIENCE
青山学院大学国際政治経済学部国際政治学科4年
- 留学先 :モンタナ大学
- 留学時期:2022年夏派遣
- 留学期間:2022年5月~12月
留学が始まり数か月が経ちました。現地での生活も慣れてきた頃かと思います。 到着後から現在までどのようなスキルが身につきましたか?これが上達した!ということを教えてください。 また、留学を通して感じたこと、考えたことなど感想も含め教えてください。
日本にいる時よりも外向的になったと思います。これは自分の留学の課題にも上げているのですが自分から行動を起こすことであったり、最低限行動を起こすために人に話を聞くようにはしています。
英語力についても現地の人と話す中で耳は慣れてきたかなと思いますが、現地の人と現地の人と自分というようなシチュエーションでスラングが飛び交うような会話だとついていけないことも多くあり、現地にいながらも進んで英語を勉強する必要性を感じます。
まだ2か月(もう3分の1が経過)ですが、日本にいるときの自分の生活の楽さや頼れる人が近くにいることのありがたみをひしひしと感じました。そのような中で(頼れる人の身近にいない中で)苦境に陥った時どのように対処していけばいいのかについて自分なりに答えを見つけることができました。それは紙などに書き出して気持ちや課題、原因や対処法を整理すること、そして周りの人に恥ずかしがらずに相談することです。これまで人に相談することを自分の中で良しとしなかった部分があるのですが相談してみるとその人も同じような経験があって自分の助けになったり今度その経験があったことでほかの人の助けになれることもあるのだなあと気づき、人に相談することが悪いことだという考えが改まりました。
大学のある街について
どんなところですか:ミズ―ラは自然豊富な地域のため、カリフォルニアやニューヨークのようなきらびやかな都市ではありませんが景色はとてもきれいだし、人も良く治安もいいと思います。車移動が多いですが、自転車にやさしい街のため自転車を持つことを強くお勧めします。
ダウンタウンまでのアクセス:市内は無料のバスが走っており、そのバスでダウンタウンまで行けます。大学からだと徒歩で15分から20分といったところでしょうか。
お薦めスポット:Free Cycle(自転車コミュニティ―)、大学図書館、トレイル(市民がジョギングをしたりサイクリングをしたりする道でたくさんある)
その他:シカやリスなどはどこにでもいます。また熊やマウンテンライオンが出るそうで、アウトドアを楽しむなら熊スプレー必須です。
学生同士の交流・友人関係について教えてください
現地の学生:日本人の留学生の友人を紹介してもらってその人たちと基本的にアウトドアを楽しんでいます。秋学期になったらクラブなどに参加して友人を作れたらと思います。
他の国からの留学生:まだ夏学期で大学が閑散としていることもありほかの国の留学生とかかわる機会はありませんでした。
日本人:みんな行動力があって遊ぶ予定などを立ててくれるのでよく誘ってもらっています。また最初は日本人とかかわらないようにして英語力を磨こうと思っていましたが、逆にかかわることでいろんな人と出会い、英語を使う機会が増えたことや、日本人ひいては留学生同士だからこそ相談しあえることもあり、日本人とかかわることを悪いこととは思わなくなりました。
到着後から現在までのことについて教えてください。
渡航前に日本で準備しておけば良かった点
英語力はあるに越したことはないと思います。
日本から持ってくれば良かった物
運動用の動きやすい服(特にモンタナなど運動する機会が多いところに留学する方は必須)
洗濯しやすい服(ファッション重視よりも洗いやすさ、乾きやすさで選んだ方が乾燥器を使うことや外に干しにくい洗濯事情があるので後悔は少ないと思います。)
魚介類は本当に売っていない、もしくは質はお世辞にもよくないので魚介類好きの人はあってもいいと思います。(サーモン、ティラピア、エビ、ホタテあたりは売っています。)
現地に持って行って便利だったもの
自炊をしているため和風の調味料(白だし、みそ、ヴィ―ガンウェイパーなど)があげられます(醤油や日本酒などはそこまで高くないのでいらないかも)
小さい財布(カードが背面に収納できるような小銭入れ)はカード社会なので役に立ちます。長財布は逆に不便かも
サランラップはあると作り置きできて便利です。
爪切り
お茶(茶葉、ほうじ茶はあまり見かけません)
とろろ昆布(気分が悪く食べ物を受け付けない時醤油と出汁と混ぜて飲む)
現地に持って行かなくても良かったもの
ドライヤー(電圧違う、持ってくる場合は規格チェック)
ヘビーウェイトの厚手のTシャツ、おしゃれよりも機能性重視のほうがいいと思います。
到着後すぐに購入が必要だったものは何ですか
シャンプー
とても乾燥し日本にいる時とは比べ物にならないほどのどが渇くので大きい水筒(ナルゲンボトルは本当におすすめ、軽いうえに頑丈で熱湯も入れられるし冷凍も可能)
洗濯の頻度が日本にいる時よりも少なくなったのでシャツやズボン
生活費(月のお小遣い)はどのくらいですか
初月でいろいろ必要なものがあったので食費込みで2か月の平均は5万円といったところでしょうか。
食事(どのような食事を食べていますか。お昼ごはんの用意の仕方や週末の食事など)
ほぼ毎食自炊で、現時点でここにきて2か月ほどですが外で食べたことは5回ほどで冷凍食品なども買ったことがありません。一度に多めに作って作り置きをしています。レンジで炊ける炊飯器をとても重宝しており、昼も学校に行くときは弁当をもっていっています。
休み中の過ごし方について教えてください。
講義の本の量が多いのでその本を読んだり、アウトドアに出かけたり、たまに就活などをしています。
自然が豊かなのでアウトドアに出かけることを強くお勧めしたいです。
スポーツはしていますか?具体的に教えてください。
ピックルボールというテニスに似たものやマウンテンバイク、ハイキングなどをしています。夏学期からのスタートだったこともあり、クラブには今のところ所属していません。
学部授業①
- コース番号 :HSTA 101H
- 授業タイトル:American HistoryⅠ
- 単位数 :4
クラスの規模
30人ほど(オンライン)
評価のつけ方(テストの種類、回数、評価の割合など)とそれぞれの結果(点数、グレードなど)
テスト3回(中間2(各20%)、期末1(25%))、ディスカッションポスト(15%)、ワークショップ(20%)
授業を通して学んだこと(授業内容)
ネイティブアメリカンの土地を奪い取る形で白人が入植、土地を収奪し黒人や先住民を奴隷として使って経済的豊かさを手に入れてきた。やがてイギリスから独立し、一つにまとまったと思われたアメリカ大陸だが、奴隷制をめぐって南北で対立が深まった。北側が勝利し奴隷制は廃止されたものの、それは人種間の平等を意味するものではなく現代においても格差などの形で影を落としている。
全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など
こっちに来て初めてのクラスがオンラインで、誰にも相談できない中でやらなければならなかったことは大変でした。しかしアメリカ人にアメリカの歴史(ネイティブアメリカンがアメリカに定住し始めたころから南北戦争修了あたりまで)がどのように映っているのかを知ることができたのはとてもいい経験になりました。
アメリカの歴史を本格的に学ぶことは初めてでそもそも歴史的な出来事自体を知らないことも多くその点で大変なこともありましたが、アメリカ文化の理解という観点からも取ってよかったと思います。
学部授業②
- コース番号 :ANTY 133X
- 授業タイトル:Food and Culture
- 単位数 :3
クラスの規模
現地生、留学生(日本、スペイン)
評価のつけ方(テストの種類、回数、評価の割合など)とそれぞれの結果(点数、グレードなど)
テスト2回100×2+100×2(シラバス上は3回(中間100×2、期末200×1)だったけどせっかく夏にミズ―ラにいるんだからアウトドアを楽しみなさいという感じで結局2回に。また講義内での試験の予定だったが留学生が多かったからか課題型で持ち帰って解答し提出する形に。アメリカらしいなと思いました。)
授業を通して学んだこと(授業内容)
私たちが普段何気なく手に取る食物について様々な角度から学んだ。人類の食と他の動物の食の違い、気候条件などから来る民族間、地域間での食の違い。食の歴史についても学んだ。そして私たちの食がどこでどのように生産され、そしてどのように収穫されどのように運搬され、どのように店頭に並んでいるのかを教科書やビデオレクチャーを通して学んだ。何より個人的に興味深かったのは過去と現在の食を比較し、現在の食卓は中身が豊かになった(当たり前に肉が並び季節外れの野菜や果物が食べられる)がその恩恵は生産から店頭に並ぶまでの過程でその外部性(環境破壊はもちろん私たちの健康への害)を無視することによって成り立っているということだ。またオーガニック食品だろうと利益を出そうとすれば市場経済に組み込まれ環境破壊を引き起こすという話はとても興味深かった。
全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など
今回は教室での講義でやっと日本人の留学生とも会うことができ、リラックスして講義を受けられました。苦労したこととしてはリーディングの量が多いことです。しかしそのおかげで読むスピードは上がったのではないかと思います。
語学力について
留学開始当初と比べ外国語力はどのくらいついたと感じますか?
全般的に伸びたとは思いますがスラングを使われるとわからなかったり、現地の人同士の会話にはついていけないこともまだまだあります。英語で冗談を言い合ったり、政治や宗教について語り合ったりすることができたときには自分のスピーキング能力の向上を感じます。その一方で語彙が増えていないと感じることもあり、もっと様々な単語を使って幅広い表現、より適切な表現ができるようになりたいです。
語学力上達のために、工夫したこと、努力したこと
リスニング | ●苦労した点 スラングや略語などは聞き取れないことが今でも多くあります。 ●工夫した点 恥ずかしがらずに聞き返したり、口元を見て口の動きから単語を推測したりしています。 |
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リーディング | ●苦労した点 読む量が多い ●工夫した点 話の大枠を捉え、それでもわからなかったときに具体例をしっかり読み込むことを心がけています |
ライティング | ●苦労した点 簡潔に伝えることや段落分けを求められることがあり、そこに苦労しました。 ●工夫した点 文がぐちゃぐちゃにならないように何度も見返したり、段落ごとで何を主張したいのか明記しそれに関係ないことは段落を分けるようにしました。 |
スピーキング | ●苦労した点 自分の語彙が足りない、日本語英語との発音の違い(guitar, potato saladなど) ●工夫した点 友人に自分の発音でおかしいことがあったら指摘してもらえるように依頼しています。 |