留学体験インタビューIINTERVIEW
JSAF留学Story ~コーネル大学 浅井健太郎さん~
留学先:コーネル大学(アメリカ/ニューヨーク州)
コーネル大学は「誰でも、学問の分野を問わず教育が受けられる学校(“any person can find instruction in any study”)」として、1865年にエズラ・コーネルとアンドリュー・ディクソン・ホワイトによって設立されました。ハーバード大学やコロンビア大学などと共に、名門私立大学アイビーリーグの一つとして知られており、創立以来多くの優秀な人材を世に送り出しています。
今回はJSAF Prestigeプログラムを通じてアメリカ合衆国の難関Cornell大学へ留学し、経済学の授業を履修しました。世界トップレベルの大学の授業で付いていくのは大変ではありませんでしたか?
授業に付いていくための読み物の量が非常に多く、中には週3回授業があるもので毎回論文1つ以上の量を読まなければいけない授業もありました。また、PEを除きどの授業でもレポートの課題やテストが頻繁にあり、さらにそれらの内容も難しいものだったので、ほとんどの時間を勉強に費やしていました。しかしながら日本の大学で学んでいたものと同じ分野の授業が多かったこともあり、これまでしっかりと勉強していたので理解もさほど苦にならずでき、ディスカッションによる違った学生から出る様々な意見や先生のレクチャーを通じてより深い内容のものを学ぶことができました。
学生から様々な意見が出るとの事ですが、日本の大学ではあまり見ることができない光景だと思います。
履修した経済学部の授業のうちの一つにMBA(経営学修士)プログラムの学生も多く履修しているものがありました。その授業では様々な国や地域、また分野で実際に起こったものを元にしたケーススタディが行われたのですが、どの例においても必ず学生の誰かしらがボランティアや職務を通して経験をしており、それらの実体験をクラス内でシェアしてくれるため、ディスカッションのレベルや得られる知識が一段階上がりました。異なるバックグラウンドを持つ人々が集まることでこうしたメリットが発生することがわかり、多様性の重要さを認識すると共に、アメリカの大学が多様性を推奨、推進する理由がよくわかりました。
今後はCornell大学での留学で得たものをどのように生かしていきたいと考えていますか?
ハードなスケジュールの中多くを学び、将来さらに深く研究をしたいものが見つかりました。今後はフランスのParis College of Economicsで修士課程に進み、その後最終的には博士号を取得して研究者になりたいと考えています。そのため、現在はフランス語や修士課程のための勉強に奮闘しています。
友人とニューヨーク市内を旅行中
勉強がとても忙しかったそうですが、現地では他の活動などはしていましたか?
JUSAという日本の文化等に興味のある学生と現地の日本人が交流するための団体に所属し、日本の文化を教えたり日本食を作って振る舞ったりしていました。また、Cornell大学のCornell International Affair Societyというところが開催する模擬国連も経験しました。授業がない日にはボランティア等の課外活動にも積極的に参加していました。
現地の学生との交流から得た発見があったら教えてください。
留学生を含め、日本人は英語を学ぶ際は仕事で使える実践英語を学びたいということ考える方が大部分だと思います。それに対して、現地で日本語を学習している学生は、日本の文化に興味を持ったから日本語の勉強を始めたという方が大部分でした。このように、言語によって学習者の目的やモチベーションがどこにあるのかが違うんだなということがわかりました。
ここまでのお話から、今回の留学の主な目的である「より洗練された学問的な知識を身につけること」という目標は概ね達成されたように思います。
他にも日本のものとは異なる文化を経験することや、もちろん英語力を向上させることも目標でしたが、こちらも満足のゆく結果になったと思います。それから実は「大学院入学時に推薦状を書いて下さる方を探す」という目的もあったのですが、こちらも多くの先生方が快く引き受けて下さることになりました。授業中に積極的に参加したり、あるいは課題等に真摯に取り組んだ結果を見てくださっていたそうです。
夕暮れ時のコーネル大学キャンパス
Cornell大学があるニューヨーク州イサカはどのような場所でしたか?
コーネル大学を中心とした街で、それ以外はほとんど何もない田舎でした。そのため勉学に集中できる環境であり、また他の学生も勉強を目的として来ている方が多かったので、学問という面で非常にレベルの高い大学生活を送れたと思います。
日本を出発する前に、何か現地での生活の準備はして行きましたか?
パソコンは必須なので、日本であらかじめ購入したノートパソコンを持っていきました。留学の直前に開催されたJSAF英語研修で留学先での生活に関する説明があったので、初めての海外生活でしたが心の準備をして臨むことができました。
「英語力の向上」も目標だったとおっしゃっていました。留学前と比べて自身の英語は上達したと感じますか?
読み物が非常に多く、それらをこなしてきたのでリーディングに関してはかなり力が付いたと思います。リスニングも非常に上達し、映画などは字幕なしでも理解できるほどまでになりました。一方で、ライティングや主に日常会話でのスピーキングに関しては非常に苦労しました。しかしスピーキングは、現地の方々と日常会話を積極的にすることにより徐々に自然な話し方ができるようになってきたと思います。
最後に、今後の予定やこれから留学する後輩へのメッセージはありますか?
将来アメリカの大学院で修士課程・博士課程と進んでいきたいと考えています。自分をより磨くために質の高い学生が多く集まる場所を希望しているので、今後は自分の英語力を向上させながら来たるべき時に備えたいと思います。
現地の大学では、言うまでもなく英語はできて当たり前(留学生含めて、流暢に話せない人が一人もいない!!)となっているので、英語ができないとせっかくの学習機会を逃してしまうことになります。ですので、スピーキングやリーディングを中心に出発前からできるだけ自身の英語力を伸ばしておくべきだと思います。