新規協定大学派遣生現地レポートREPORT

メイヌース大学 Maynooth University, National University of Ireland ’15春派遣生体験談

成蹊大学Sさん

最終留学レポート

○留学生活を振り返って

留学の目的は何でしたか。
専門分野について深く学ぶことと語学のスキルアップ、現地での生活を通して国際社会における日本について理解を深めること、自主性を身に付けること

上記の目的は達成されましたか。
日本にいる時に比べていろいろなことに挑戦し、学んだ留学となりました。授業内容に関しては卒業論文に直結する内容を扱っていたため、現地で多くの資料に触れることができました。生活と勉強のすべてが自分の責任下にあるため、忙しくも充実した日々を送ることが出来たと思います。

○秋学期履修した全ての科目について、振り返ってお書きください。

【科目1】SO102 Modern Irish Society

授業を通して学んだこと(授業内容):
20世紀アイルランド社会の発展について、ポスト・コロニアル、モダン・アイルランド、ケルティックタイガーなどの各期間に焦点を当てて学んでいきます。都市部よりは西アイルランドがテーマになり、現在のアイルランドのイメージがどのようにしてつくられていったのか、またアイルランド発展に伴う思想の変化などについて勉強していきます。

全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など:
現地だからこそ豊富な資料やアイルランド人の教授による詳しい解説に触れることができたと思います。教授はフレンドリーなイメージのアイルランド人そのもので、たまに留学生には分かりづらいジョークなどもありますが講義自体はとてもユニークです。リーディング課題を読みこなすのは大変ですが、エッセイを書く上で必要な資料は全て提示されるため、何をすればいいのか道筋がはっきり示されていて勉強に取り組やすいです。一年生向けの授業なのでチュートリアルではディスカッションやエッセイの書き方の説明もあり、個人的にはバランスがいい授業だと思います。ただチュートリアルは私以外全員が現地の学生だったため、背景知識が不十分で意見を出せなかったり会話が聞き取れなかったりと苦労もしました。

【科目2】HY118 The world of the Vikings

授業を通して学んだこと(授業内容):
北欧からヨーロッパの各地域に現れたバイキングについて、考古学的証拠などをもとにバイキングがもたらした影響について学びます。同時代のヨーロッパの歴史が関わってきます。前半に扱った内容が中間課題のテーマになり、後半の内容は期末試験の範囲になります。

全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など:
歴史の授業なので中世世界史の知識がないと難しいと感じました。また北欧の歴史上の人物の名前や地名が現代の英語表記でない場合が多く、非常に混乱しました。そのため基礎知識を頭に入れることだけでも多くの時間を費やしました。綴りを覚えるだけでも大変で、現地の学生ですら履修中止する人が多かったです。しかし日本では学ぶ機会の少ないテーマであり、且つヨーロッパ史において重要な内容でもあるので、結果的には挑戦してみて良かったと思います。

【科目3】ID002 Medieval Spirituality and Pilgrimage

授業を通して学んだこと(授業内容):
アイルランドの有名な詩人であるシェイマス・ヒーニーの作品や、昔の僧が書いた文章を読む授業です。作品を通して、アイルランドの伝統的な宗教やキリスト教が伝わった頃の思想を理解していきます。フィールドトリップで遺跡に行くこともありました。2週に1度、指定された作品に対するレスポンスや批評としてエッセイ課題を提出しました。

全体を振り返って、苦労したこと、楽しかったこと、その他感想など:
非常にユニークな教授で、授業が脱線することもしばしばありました。留学生限定の授業なので各国の学生の様々な意見が飛び交うことがあり、対話型の講義でした。アイルランドのアクセントの強い教授だったため、内容を聞き取るのは大変でした。課題自体は5回に分散されて一つひとつが重くないので、楽しんで取り組むことができました。

○履修した授業の課題の中で、特にがんばったもの、自信作について教えて下さい。

エッセイ・ペーパー
科目名:HY118
題材:The impact of the Vikings on the development of Dublin
内容:北欧バイキングがダブリンの発展にどのように関わったのか、特に経済の発展について

大変だったこと、やり遂げての感想:
流れを把握するためにまず日本語の文献をあたる必要がありました。その後、英文の資料を読んで理解していく作業が難航し、実際に書き始めるまでに思ったより時間がかかりました。全くと言っていい程学んだことがない範囲だったため、最初はエッセイを書き終える自信もないくらいでした。しかし知識を補うためになるべくたくさんの文献を参考することで、最終的には良いものが書けたと思います。

学部授業を総括して、日本の授業と違う点、留学先国の授業の特色、自分が感じたことなどを自由にお書き下さい。
講義の内容を重視する日本に比べると、アイルランドでは授業はあくまでベースでそこからの自主学習が大切であると感じました。つまり授業の内容を覚えるのではなく、たくさんの文献から論理的に考え自分の意見を導き出す力が求められているということです。教授から明確な答えが提示されないまま終わった授業では、日本での「覚える」勉強の仕方が染みついている私は戸惑うこともありました。また、学生が教授に頻繁に質問しているのも日本との違いだと感じました。

○語学力についてお書きください。

留学開始当初と比べ外国語力はどのくらいついたと感じますか?(その理由)
何よりもライティングの力が伸びました。論理的なエッセイの構成や効果的な書き方を学んでいくことで、リーディングの力の向上にも繋がったと思います。最初の頃は300wordsの課題でも気分が重くなっていましたが、慣れてしまうといつの間にか書くことが好きになっていました。スピーキングでは言いたいことをうまく伝えられず、「あの時こういえば良かった」と後になって思いつくことを何度も経験しました。一番苦手なパートなのでまだまだ伸ばしていかなければなりませんが、分からなくなる度に止まっていた頃に比べると、どう伝えるかを話しながら考えられるようになったと思います。

語学力上達のために、工夫したこと、努力したことを教えて下さい。
スピーキングに自信をつけるため、発音に気を付けるようにしていました。具体的には一人で歩いている時に独り言を言って練習したり、頻繁に発音記号の確認をしたりというようなことです。先生の口元に注意して真似してみたりもしました。発音が矯正されると聞き返されることが少なくなり、自信がつくようになりました。きれいな発音だねと言ってもらえた時は本当に嬉しかったです。また発音の上達はリスニングにも良い影響がありました。ライティングでは自分が使えるフレーズや単語の数を増やしていくことを目標にしていました。特によく使う単語はその同義語を確認するように心がけていました。

○学生生活についてお書きください。

1週間のおおまかなスケジュールを教えて下さい。
基本的には昼間は授業に出たり課題を進めたりしていました。毎週月曜の夜にはオーケストラの練習、水曜の夜にはアイリッシュフルートのレッスンがあり、金曜の夜にはアイルランド音楽が好きな他の留学生たちと集まってセッションすることもありました。また週に一度くらいのペースで買い物に行きました。

友達、クラスメイトとの交友関係、付き合い方を教えて下さい。変化はありましたか。
講義は大人数のものが多いので、そこではあまり交流がありませんでした。語学のクラスで一緒だったクラスメイトたちとは新学期以降あまり会えなくなってしまいましたが、たまに集まったり旅行に行ったりしました。また私の場合は音楽を通じて知り合う人が多いと思います。

留学生活の中で、最も良い思い出、大変だった思い出をそれぞれ教えて下さい。
一番良い思い出はアイルランドのオーケストラで演奏した経験です。楽器がないとオーディションすら受けることができず、また受かったとしても帰国日の関係で演奏会には出られないため、最初はオーケストラを諦めようかとも思いました。しかしチャンスがあるなら挑戦したいという気持ちが強くなり、受かるか分からないオーディションにかけて楽器を準備し、結果的に合格することができた時は本当に嬉しかったです。さらに幸運なことに、そのオケの紹介で他の団体のクリスマスコンサートに参加する機会に恵まれ、貴重な経験をさせていただきました。
大変だったことは中間課題のエッセイです。「どうしてこの授業をとってしまったのだろう」と思うほど作業が難航し、提出ギリギリまでかかってしまいました。本当に書き終わるのか不安でしたが、数日間朝方まで寝ないで文献を読み、現地の友達にアドバイスをもらってなんとか仕上げることができました。

一番の息抜きの方法は何ですか。
寮に移ってからは料理やその買い物が良い息抜きになっていました。安くなっているものを使って何が作れるか考えたり、勉強の合間に新しい料理に挑戦したりすることが楽しかったです。

日本から持っていったノートパソコンの使用頻度や必要性、またどのようなことに使っていたか(授業の課題、リサーチ、音楽、スカイプ等々)について教えて下さい。
パソコンはほとんど毎日使っており、課題を進める上で欠かせませんでした。大学からのメールもパソコンでチェックしていました。たまに映画や音楽鑑賞にも使いました。図書館はいつも混んでいるため、部屋に自分のパソコンがあると便利です。

日本の家族、友達とはどのくらいの頻度で、どのように連絡をとっていましたか。
家族とは軽い連絡のやり取りを2日に1度、スカイプを使ってのやり取りは3週間に1度の頻度で行っていました。時差の関係もあり日本の友達と直接連絡を取ることは少なかったのですが、TwitterやFacebookがお互いの近況報告代わりになっていました。

大学のサポートセンター(ライティングセンター、チューターなど)は利用しましたか。利用した場合、勉強を進める上で役に立ちましたか。
自分では気付かない文法的なミスやより効果的な表現などを指摘され、より良いエッセイを書くことができたと思います。

○留学全体を総括してお書き下さい

留学を通して身に付いた、成長したと感じる点はどんなところですか。
一番成長したと感じるのは行動力です。知り合いのいない土地で交友関係を広げたりやりたいことをやるためには、自分で情報収集をしたり会ったことのない人と連絡を取ったりと、積極的に行動を起こしてみることが必要でした。憧れの土地で期待以上のものもあれば理想と異なることもありましたが、どんな場所でも自分にとって居心地の良い環境をつくれるかどうかは自分の行動次第だと感じました。また生活のすべてを自分で決めていくため、自己管理能力がついたと思います。提出物の進み具合と相談しながら買い物や洗濯の日程を決めたり、長期間かけて課題に取り組んだりと、先を考えて計画的に動くようになりました。

これからの目標、進路についてはどのように考えていますか。
なるべく語学を使って海外とやり取りをするような仕事に就きたいと考えています。英語だけでなく他の言語にも興味があるのでそちらも勉強していきたいと思っています。こちらで始めたアイリッシュミュージックも続けていきたいです。まだ日本ではマイナーなアイルランドですが、今よりも日本との交流が活発になるように何か橋渡しができればと思っています。

同じ大学へ留学する後輩へのメッセージ、知っておいたほうが良いことを教えて下さい。
アイルランドは他の国に比べて本当にフレンドリーで穏やかな国です。実際に私を含めてヨーロッパ旅行に出かけた学生の中には、旅行中に早くアイルランドに帰りたいと言い出す人もいるくらい優しい人々が住んでいます。日本のように失くした貴重品が届けられていたということもあります。長期留学は緊張と不安がつきものですが、アイルランドに関してはあまり心配しすぎないで大丈夫だと思います。小さな国ですが地域によって特色が異なるので、ぜひ国内を周ってみてください。治安は良い方ですが人混みでは注意を忘れないでください。

上記の質問以外で、留学を通しての現在の想いについて、自由に書いて下さい。
出発前はなかなか留学先が決まらずプレッシャーに押しつぶされそうでしたが、アイルランドを諦めきれずに頑張ったあの頃の経験があるからこそとても有意義な留学になったのだと思います。この留学期間を通して、「やってみたいことがあるけど手間がかかりそうだから止める」という考えは捨て、何事にも挑戦する気持ちを大切にしてきました。予想以上の成果が出た時もあれば逆に思ったようにいかない時もありましたが、行動を起こしたことを後悔したことは一度もありません。「アイルランドでは今しかできない」という理由が大きな原動力でしたが、ある時これは日本でも同じことが言えると気が付きました。留学前はいつでもできると思って先延ばしにしていたことがたくさんありましたが、「いつかやる」は結局「やらない」のと同じことだと痛感しました。帰国後は出来る限りいろいろなことに興味を持って行動していきたいと思います。最後に、今の自分があるのは留学を決めた時から現在までの自分の挑戦の連続の結果であると同時に、日本や現地で応援してくださった方々の支えのおかげだと思っています。本当にありがとうございました。

JSAFへのメッセージ
たくさんある候補の中から、勉強面以外で自分が興味のあることや重視していることに合う大学を紹介していただきました。身近にIELTS等に詳しい人がいないのですが、試験について助言や応援の言葉をいただいたおかげで心強かったです。

学期末レポート

○到着から現在までのことについて教えてください

渡航前に日本で準備しておけば良かった点
出発までにもう一度基礎に戻って文法を確認しておけば良かったと思います。出発直前が忙しかったため、前もって荷物の準備もしておくべきでした。

日本から持ってくれば良かった物
現地が予想以上に寒かったので、もう少し薄着を減らして秋冬用の洋服を持ってくれば良かったと思いました。またヨーロッパの他の国に行く際にアイルランドのコンセントのプラグは使えないので、日本で購入しておくと便利です。

到着後すぐに購入が必要だったものは何ですか?
特にありません。

生活費はどのくらいですか?
通学費や食事代を含めて約3万円

○大学について教えてください

大学キャンパスの設備・雰囲気
アイルランド国内で2番目に古い大学なので、自然が多く歴史を感じられるキャンパスです。川が流れていてウサギを見かけることもあります。学期期間中は学生であふれて活気があり、サークル活動も盛んです。一方で休暇中は多くの学生が大学を離れるため、静かでのどかな雰囲気になり落ち着いて勉強に取り組めます。

学生同士の交流・友人関係について教えてください

■現地の学生:
留学生をサポートする学生たちとはよく交流しますが、一般の学生は6~8月頃が長期休暇のためあまり会うことはできませんでした。休暇前は不定期にサークル活動に参加することができました。

■他の国からの留学生:
サークル活動に参加したり、知り合いに紹介してもらうことで交友関係を広げていました。ホームステイ先がたくさんの学生を受け入れている家なので、大学は異なりますが常に1~3人の多国籍なハウスメイトがいました。途中から中国やブラジルの学生と同じクラスに入ることができたので、そこでもいろいろな人と知り合うことが出来ました。

■日本人:
大学に日本人は1人と聞いていましたが最終的に30人程いました。しかしだからこそ現在でもとても仲が良く、密に情報交換をするなどして良い関係であったと思います。語学のスキルアップの面では理想的ではないかもしれませんが、留学生活に慣れるまでの間に助け合う存在がいたことは精神的な面で大きかったと思います。

大学のある街の魅力を教えてください

■どんなところですか:
大学の周りにはレストランやバーやショッピングセンターが揃っており、大学の寮で暮らしていても不自由なく生活できます。小さな町なのでゆったりした雰囲気です。

■ダウンタウンまでのアクセス:
乗り換えなしでバスで約1時間、電車で約40分です。

■お薦めスポット:
学生が多い町なので、毎週決まった時間にパブで音楽系の学部やサークルの学生の演奏を聴くことができます。

■その他:
メイヌースより遠くに行く際は終電や終バスが早いので注意が必要です。

キャンパス内外の治安はどうですか?

■キャンパス内:
基本的に安全です。落し物をした場合は比較的高い割合で届けられています。

■キャンパス外:
メイヌースは閑静な町なので安全です。ヨーロッパ内では治安が良いとされているアイルランドですが、ダブリンの中心では現金や高価な物を持っていそうな観光客を狙ったスリが多いそうで、実際にポケットから携帯をとられた知り合いもいます。何が起こるかわからないので特に夜は注意が必要です。

○語学研修について教えてください

初日のオリエンテーションについて教えてください
日本人向けのオリエンテーションだったので分かりやすかったです。

クラスについて教えてください
6月末までは日本人のみのクラスでとても仲が良かったのですが、語学のレベルアップを考えると物足りない気がしました。文法とプレゼンテーションとライティングの3つを中心に取り組んでいました。7月からは中国人とブラジル人の中で唯一の日本人だったのですが、授業の進みが早くみんな真剣に取り組んでいて毎日充実したクラスでした。日本人同士では相手が察してくれることを期待して必要以上のことを伝えない傾向がありますが、他の国の学生や先生と話す時には常に自分の意見や理由を求められます。日本人がディベートを数多く経験してきた留学生たちと同じように話すことは難しく、英語以前にまず自分の意見を出していくことが大変でした。日本と他国の教育の違いによるものもありますが、普段からあらゆることに興味を持っていくことが大切だと思いました。

人数/国籍の割合
その他:16人/日本(6月まで)12人/(中国6・ブラジル5・日本1)(8月まで)

一日の勉強時間(課題など)と勉強場所
午前中4時間授業の後にお昼休憩を1時間挟んで5~6時頃まで図書館やキャンパス内の自習スペースで勉強していました。宿題は少なかったのですが、オンラインの課題やグループワークの宿題が出されることがありました。

勉強するのに役立つ教材や方法など
文法などの見直しには日本で使っていた文法やライティングのテキストを使っていました。文法はある程度自信があったので、新しいものを使うよりも書き込みがあるものを使って思い出す感覚で勉強していました。また自分で書いたエッセイを先生や現地の学生に添削してもらっていました。

○英語力についてお書きください。

英語力は伸びていると感じますか?(その理由)
先生が話していることは一度で理解でき、他の留学生の英語も聞き取れるようになりました。スピーキングでは新しい言い回しやいつもと違う言い方で伝える余裕が出てきたと思います。プレゼンテーションの時に先生やクラスメートからクリアな英語で文法的なミスがほとんどないと言ってもらえた時に成長を感じました。

英語力を向上させる上で苦労した点、またご自身で工夫された点はどのようなところですか?(スキルごとにご記入ください)

<リスニング>
●苦労した点
日本にいる時からとても苦手だったので、常に気を張って聞いていました。特に新しい留学生に出会うたびに独特の訛りに慣れるまでが大変でした。
●工夫した点
一言一句聞き分けようとするのではなく、概要をつかむことを意識していました。話している人の口の動きにも注目して同じ発音ができるように心がけていました。また一つひとつ日本語に直す時間はないので、聞こえてきた英語を英語のままで理解するように注意しました。

<スピーキング>
●苦労した点
日本では学校などでスピーキングを本格的に勉強したことがなく、質問されてから相手に言葉を返すまでに時間がかかりました。英語と日本語は語順が逆になることや、正確な文法で話そうとしてしまう癖のために他のセクション以上に苦労しました。
●工夫した点
少しずつ会話で使える語彙やフレーズを蓄え、頭で文章を組み立てる前に言葉が出るようにしていくことを心がけました。また発音にも気を付けていました。

<リーディング>
●苦労した点
速読が苦手で時間がかかってしまっていました。早く読もうとすると、かえって内容が頭にはいらないこともしばしばありました。
●工夫した点
内容を頭に入れつつスキミングやスキャニングしていく練習を繰り返していました。

<ライティング>
●苦労した点
インフォーマルな文体になってしまいがちで、アカデミックな文章を書くことが苦手でした。
●工夫した点
使えそうな言い回しをなるべく多くストックし、実際にライティングの時に使うことを繰り返していました。先生にも添削してもらっていました。

○JSAF英語勉強サポートについて

申込後に実施したVisionary Collegeおよびアカデミック英語講座(受講者のみ)は、役に立ったと感じますか。またそれはなぜですか?なるべく詳しくご記入ください。
Visionary Collegeでは初歩的な単語からアカデミックな単語まで多くの単語のスペルチェックとリスニングを同時に勉強できたので良かったと思います。タイピングも早くなりました。繰り返し行うことで新しいフレーズが記憶に定着していきました。文章を全てタイピングするのでコロケーションを覚えることにも役立ったと思います。

○寮生活/ルームメイトについてお書きください。

ホストファミリー/ルームメイトとの関係(どのくらい接点がありますか)
私が朝一番に家を出て夕方に帰宅するため、ホストファミリーとは夕食時だけ顔を合わせていました。家族全員が忙しい家だったので、私にとっては大抵のことを自分に任せてもらえて自由に生活できる環境がとても居心地良かったです。期間は様々ですが入れ替わりで8人ほどのハウスメイトがいました。多い時には私を含めて4人が同時に滞在し、一緒に出掛けたり部屋で映画を見たりしました。

食事(カフェテリア、自炊の方法やバランスなど)
ホームステイ先ではジャガイモ中心かと思っていたのですが、意外とパスタやご飯がでて驚きました。なるべく留学生が好きな物をだそうとしてくれていたようで、常にお米がストックされていたのでたまに自分で料理していました。台所を自由に使わせてもらえたので、休日に日本食を作ることもありました。

○課外活動についてお書きください。

大学内の活動に参加していますか。
6月までは不定期にサークル活動に参加していましたが、休暇中は現地の学生がキャンパスにいないため参加できませんでした。しかし留学生向けに大学が主催するイベントや旅行が頻繁にあったため、それらに参加していました。

スポーツはしていますか?具体的に教えてください。
私はあまりしていませんが、ジムやバスケットボールやサッカーのコートを自由に使えるそうです。授業後にクラス対抗でサッカーの試合をしたこともありました。

休み中の過ごし方について教えてください。
休みの日は家でゆっくりするか、勉強するか、ダブリンの中心まで友達と遊びに行きます。天気が悪い日は家にいて料理をすることもあります。私はまだ行っていませんが、土日を使ってイギリスなど他のヨーロッパの国に行くこともできます。

来学期に向けての目標や、準備しておきたいことを詳しくお書きください。
来学期からは英語だけではなく自分の専門の授業が本格的に始まるため、何を学びたいかということを明確にしておきたいと思います。卒業論文にも関わることなので、アイルランドにいる間に資料集めも進めておきたいと考えています。また授業で活かせる英語を意識して勉強していきたいと思います。

2015年秋定期報告

○最近の課外活動について教えてください。

先日大学のオーケストラのオーディションに受かったため、毎週月曜に練習に参加しています。残念ながら演奏会が4月なので途中で抜けることになるのですが、それでも受け入れてくださったことに感謝しています。また水曜には大学の隣の中学校で開かれるIrish Fluteのレッスンに通っており、勉強も含めて様々なことに挑戦していくのが楽しいです。

2015年夏定期報告

○最近覚えたおすすめの英語フレーズを教えてください。

❝play it by ear❞
予定を立てずに成り行きに任せる、または臨機応変に行動するという意味です。アドリブでセッションするところからきているそうで、他の地域でも使われているのかもしれませんが、街中に音楽が溢れる国に相応しいと思いました。
❝touch wood❞
災難を避ける時に使うおまじないで、木に妖精がいるとされるケルト文化からきています。よく先生が使っているのを聞きます。

留学先の大学で一番「いいな」と思う点はどこですか?
大学で好きなところは教授や生徒の距離が近いところです。勉強はもちろん、普段の生活で困ったことも相談にのってもらえて、留学生のことを常に気にかけてくださっています。アメリカなど他の大学に比べると小さい大学で、また日本人は珍しいので、留学生の中でうもれてしまうと感じたことはありません。キャンパスはダブリンの中心からは離れていますが、自然が多くてレンガ造りの建物や教会もあるのでとても良い雰囲気です。

日本文化と異文化の違いについて感じたことは何ですか?
アイルランドの人々はフレンドリーで、お店の人とお客さんが仲良く話している場面や、初対面の人同士が話しているところをよく見かけます。日本では知らない人と会話することが少ないので驚きました。食事はシンプルなものが多く、食べるのも早かったりと、食事に対する価値観が日本と違います。大学の授業に関しては、先生と生徒の距離が近いのも特徴であると感じました。

最近の授業の様子を教えてください。
7月と8月はブラジルと中国の学生と同じ英語のクラスに入れることになりました。
日本人は私だけなので、今までよりハイレベルな授業になりそうです。また午後からは人類学の授業を一日おきに受けることになります。9月からは学部の授業を受けられることになりました。

2015年春定期報告

最近の生活はどうですか?大学での様子は授業内容について教えてください。
今は英語の授業のみで、プレゼンテーションやディスカッションなどクラスメイトの前で話す機会が増えてきました。アカデミックライティングも取り入れられて勉強になります。耳も慣れてきたと思います。2ヶ月目を越えてだんだんと交友の輪が広がり、新しく知り合った人が以前会った人と友達だったり出掛けに誘ってもらうことが多くなりました。勉強以外でも忙しくなったことが嬉しくもありますが、一度風邪を引いたので体調管理に気を付けていきたいと思います。

日本人以外の友人(現地の学生や留学生)をつくるために、工夫していることは何ですか?
大学内の様々なサークルのイベントに参加したり、大学外のソーシャルグループの集まりに加わったりするようにしています。先日も市内の語学学校に行っているブラジルからの留学生や、同じ大学の留学生と知り合いました。彼らの名前を漢字で書いたりお互いの文化について話したりして交流しています。日本について伝えることは難しかったのですが、上手く伝わった時には本当に達成感で一杯です。ホストマザーからも図書館でのLanguage Exchangeを紹介してもらったり、音楽のセッションがしたかったら今度連れて行ってくれるとも言ってもらっているので、勉強とのバランスを考えながらもっと行動範囲を広げていきたいと思っています。

現地のお気に入りスポットについて教えてください。留学先でお気に入りの場所や風景はできましたか?
私のお気に入りのスポットはアイルランドのバーです。地元の人々の交流の場になっており、初めて会う人とも気楽に話すことができます。更にここではアイルランドの伝統音楽を聴くことができるため、音楽でこの国を選んだ私にとっては最高の場所です。この写真はキルケニーに行った時のものですが、アイルランドの歴史を歌った曲を地元の人がみんなで歌う様子から、この国の人々がフレンドリーで優しいと言われる理由が分かったような気がしました。地元の方々とお話することができ、また日本でも有名なカントリーロードも歌われていて本当に楽しい時間でした。